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自国のため戦うという日本人の割合は世界最低。だが、見方を変えてみると・・・・

 

 WIN―ギャラップ・インターナショナルは2015年3月18日、「自国のために戦う意思」がある人の割合に関する国際比較調査の結果を発表した。日本は11%と調査対象となった64カ国・地域の中でもっとも低い結果となった。

 jieitai 全体的には経済水準が低く、政情が不安定な途上国ほど、戦う意思のある人は増える傾向にあり、パキスタンは89%、中国は71%、ロシアは59%となっている。民主的な先進国は総じて低く、ドイツは18%、英国は27%、フランスは29%、米国だけが例外で44%となっている。だがその中でも日本の低さは突出して目立つ。

 だが、この調査は別な見方もできる。日本は「分からない」と回答した人の割合は47%に達しており、こちらも64カ国中トップである。他国は「分からない」と回答した人の割合は10%台がほとんどで、高くても30%である。日本の47%という数字は突出している。意見をはっきり表明しない傾向が顕著に表れている。
 ここで分からないと回答した日本人の多くは、皆が参加するという雰囲気になれば一気に参加する可能性が高く、その意味で、日本はもっとも志願兵の確保が容易な国になるかもしれない。

 もうひとつ、日本に特徴的な結果は、年齢の分布と職業の分布に大きな偏りがあるという点である。 ドイツや米国など他の先進国は年齢によって大きな違いは見られない。だが日本の場合、24歳以下で「自国のために戦う意思」ある人はわずか6%しかなく、45~54歳でも8%である。しかし55~64歳になると、いきなり14%に跳ね上がる。65歳以上も同様で14%となっている。
 今月、内閣府から発表された世論調査の結果でも「愛国心が強い」と答えた人の割合は60代から急増しており、同様の傾向が見受けられる。
 55歳の人は1960年生まれなので当然のことながら戦争の経験はない。65歳でも1950年生まれなので、終戦からすでに5年が経過している。身近な人で従軍経験者がいるが、自身は戦争を体験していないという点が大きく影響しているのかもしれない。

 他国の場合、職業別では「戦う意思がある」人の割合は、仕事を持っている人の方が高くなる傾向にある。だが日本の場合、無職の人の割合が高いという特徴が見られる。日本のデータにはリタイヤメントの数値がないので、無職に分類されている人は、退職した高齢者の可能性もある。そうなると、この結果はやはり年齢の偏りと大きく関係していることになる。

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