ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

IMFの最新世界経済見通し。ドル高と原油安で米国成長率を下方修正

 

 IMF(国際通貨基金)は2015年4月14日、最新の世界経済見通しを発表した。2015年の世界経済の成長率見通しは、物価変動の影響を除いた実質でプラス3.5%となり、1月時点の見通しと同じだった。
 一方、米国は0.5ポイント下方修正されプラス3.1%となった。全世界が米国経済に頼っている状況だったが、米国がその負担に耐えられるかに注目が集まっている。

keizaimitoshiimf

 IMFでは毎年4月と10月に世界経済の見通しを発表している。また7月と1月には、各見通しの修正を行っている。
 前回1月の見通しでは、欧州と日本の景気が悪いことや、中国の成長率が低下していることから、世界成長率の見通しが下方修正された。一方、米国は0.5ポイントの上方修正となり、米国一人勝ちの状況が鮮明となっていた。

 今回の見通しでは、全世界の成長率には変化がなかったものの、頼みの綱であった米国の成長率が引き下げられることとなった。ドル高が進展したことや、政策金利が引き上げられる公算が高まったことなどが主な原因。

 原油価格の下落は、全体的にはプラスの影響をもたらすとIMFではみており、欧州や日本は逆に成長率が上方修正された。欧州は0.3ポイント上昇してプラス1.5%、日本は0.4ポイント上昇してプラス1.0%であった。

 日本や欧州は、基本的に原油を消費するだけなので、原油安は基本的に経済にプラスに作用する。だが米国はシェールガスの開発によって、世界最大の産油国のひとつとなっており、原油価格下落にはデメリットもある。
 当面はシェールガスの減産など産油国としてのマイナス面が顕著になることに加え、ドル高が進んでいることで、輸出企業の採算が悪化している。賃金が思いのほか上昇しておらず、状況の改善にはしばらく時間がかかるだろう。

 米国経済が基本的に好調であるという図式は変わらないが、全世界の景気低迷を米国がすべて引き受けるという楽観シナリオについては、少し慎重になった方がよいかもしれない。

 - 経済 , ,

  関連記事

caterpilar
世界経済の映し鏡である米キャタピラーの決算。中国景気失速の影響で売上は大幅減

 米建設機械大手のキャタピラーは10月23日、7~9月期の決算を発表した。キャタ …

g20washington201604s
相次ぐ日本経済にとっての逆風。追加緩和以外に手はないが、原油増産凍結が追い打ち

 この週末、日本経済にとってマイナスとなる出来事が相次いだ。熊本地震の影響もあり …

viralmedia
今注目のバイラル・メディアは、ネット媒体の収益化に関する壮大な実験場

 米国でバイラル・メディアと呼ばれる新しいネット・メディアが急成長している。日本 …

softbankarm
ソフトバンクが英ARMを3.3兆円で買収。最終的な狙いは純粋な投資?

 ソフトバンクグループは2016年7月18日、英国の半導体設計大手アーム・ホール …

toq
クアルコムの新しい腕時計型端末。目玉の新型液晶はシャープ技術の流用?

 米クアルコムは9月4日、腕時計型の携帯情報端末「toq(トーク)」を発表した。 …

canadabank
英国が中央銀行総裁に外国人を登用。日銀の独立性というならこのくらいやってみろ!

 英国が中央銀行の次期総裁に外国人を任命し、市場関係者の中で驚きが広がっている。 …

kougu
日本は本当にモノ作りの国なのか?メイカーズ革命で問われる真の国民性

 日本はモノ作りの国であるといわれている。日本人は手先が器用で真面目なのでモノ作 …

hatake
農業の競争力強化を目指す政府系ファンドが開業。実態は衰退する農業への補償金?

 農業の競争力強化を目指す官民ファンド「農林漁業成長産業化支援機構」が1日開業し …

no image
韓国企業が相次いで中国内陸部に巨額投資。しかも土地はタダだって!

 韓国が中国内陸部への投資を加速している。  韓国のサムスン電子が陝西省西安に7 …

akiya
低所得者の住居支援に空き家を活用。成熟国家としては正しい方向性

 国土交通省は高齢化の進展によって公営住宅が足りなくなることから、空き家を活用す …