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中国人民銀行が預金準備率引き下げ。いずれ量的緩和に追い込まれる?

 

 中国の景気減速がはっきりしてきたことで、金融市場にもこれに付随した動きが見られるようになってきた。中国は流動性を供給する目的で預金準備率の引き下げを行ったが、場合によっては、中国版の量的緩和策につながる可能性も出てきている。

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 中国の中央銀行にあたる中国人民銀行は2015年4月19日、市中銀行から強制的に預かる資金の比率である預金準備率を20日から1%下げると発表した。同行は、昨年11月と3月に金利の引き下げを実施し、今年に入ってからは預金準備率の引き下げも行っている。今回はそれに続く2回目の措置。市場に流動性を供給し、金融機関による貸し出しを促進する。

 中国の2015年1~3月の実質GDP(国内総生産)成長率は、予想されてはいたものの、前年同期比プラス7.0%と、6年ぶりの低い伸びにとどまった。

 これまで中国は、人民元の上昇を防ぐために、積極的に人民元売り・ドル買いの為替介入を行ってきた。しかし、景気の減速感が顕著になってきたことから、このところ為替市場では人民元安が続いている。このため中国はドル買い介入を手控えているとみられ、これによって中国の米国債の保有残高が減少している。

 また中国の高い成長や人民元高を見越して流入していた投機資金が逆流している可能性もある。資本流出に伴いドルの調達する必要に迫られた人民銀行が、米国債を売却しており、これが保有残高の引き下げを加速しているとみられる。

 今のところ中国は、金利の引き下げや預金準備率の引き上げなどで対応しており、中央銀行が資産を直接購入するという段階には至っていない。しかし、このまま中国の景気減速が続いた場合には、不動産価格の維持や不良債権の処理を目的に、人民銀行が資産買い取りを実施する可能性もある。

 これはかなり荒っぽい形の量的緩和策ということになり、人民元安がさらに進む可能性が高くなってくる。また、買い取り原資を確保する必要性から米国債の売却をさらに進める可能性も考えておく必要があるだろう。

 そうなってくると、米国の金利上昇とドル高が加速し、ドルの一局集中がさらに進むことになる。日本、欧州に続いて中国もデフレを輸出するということになると、米国はそのすべてを引き受けなければならない。

 - 経済 ,

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