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G20が閉幕。隠れた主要議題アジアインフラ投資銀行については言及なし

 

 日米欧と新興国の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は2015年4月17日、主要国経済は穏やかに回復しているとした共同声明を採択して閉幕した。
 隠れた主要議題でもあったアジアインフラ投資銀行については、直接言及されることはなかったものの、米国がIMF(国際通貨基金)改革について積極的になるよう求める声が相次ぎ、米国主導の世界金融システムが転機を迎えていることを印象付ける形となった。

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 主要国の経済見通しについては、日本に続いて欧州が量的緩和策を導入したことで、いくぶん明るいものとなった。だが、アジアインフラ投資銀行(AIIB)については、共同宣言に盛り込まれることはなかったものの、活発な意見交換が行われた。

 新興国はIMFが先進国中心の運営となっていることについて不満を募らせている。米国に対してIMF改革案を批准するよう強く求めており、共同宣言にもその内容が盛り込まれた。だが米国は、議会からの反対意見が強く、IMFの改革にあまり積極的ではない。

 米国のこうした姿勢をうまく利用したのが、中国が主導するアジアインフラ投資銀行である。アジア各国の参加は当然、予想されていたものの、英・独・仏など欧州各国がこぞって参加を表明したことで、同行のプレゼンスは急激に高まっている。途上国に主導権を渡さない米国と新興国の間に、中国がうまく割り込んだ格好だ。

 一見、米国が国際金融システムにおける既得権益に固執している図式に見えるが、必ずしもそうとは限らない。米国はシェールガス・ブームによってエネルギーの自給が可能となっているほか、移民の流入によって先進国では唯一、人口が長期的に増加する見通しとなっている。以前ほど、米国は他国に関心を寄せなくなっているのだ。

 特にオバマ政権にその傾向が強いことから、米国に新政権が誕生した後は、米国のスタンスは大きく変わるかもしれない。だが今のところ米国は、欧州への関与を否定した「モンロー主義」の時代に戻ったかのように内向きになっており、それがIMF改革などの消極性につながっている可能性がある。

 もしそうなのだとすると、IMFと世界銀行を中心とした米国中心の世界金融秩序は段階的に瓦解していくことになり、日本と米国が主導するアジア開発銀行も、そのプレゼンスを低下させるかもしれない。

 ただ、そのプロセスが今後進んでいくにしても、具体的な動きが見えてくるのは、やはり米大統領選の後ということになるだろう。中国にとっても米国の最終的な外交方針を確認しないまま、事を進めることは得策ではないはずだ。

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