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ツイッターが大失速。主要指標の非公開化で市場に疑心暗鬼

 

 短文投稿サイトの米ツイッターが失速している。2015年4月28日に発表した同社の2015年第1四半期の決算は、売上高が4億3590万ドル(約523億円)と前四半期を9%も下回った。閲覧数の伸びが急低下していると考えられ、同社の成長に陰りが見えてきた。

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 同社は基本的に広告収入を主な収益源としていることから、一般的なWebサイトにおけるページビューに相当する「タイムライン閲覧数」が重要な意味を持っている。

 創業から2013年まで同社のタイムライン閲覧数は、基本的に利用者数に比例して増加してきた。これが収益拡大の原動力となっていたわけだが、2013年の第4四半期に、一度だけ前四半期を下回るという状況に陥っている。

 当時は、広告の収益力拡大策が功を奏しており、売上げは何とか横ばいをキープすることができた。その後はタイムライン閲覧数が復活し、再び利用者数の増加に合わせて閲覧数も伸びるという状況が続いていた。

 ところが、今回の決算では肝心のタイムライン閲覧数が公表されず、売上高が9%下落という結果になってしまった。同社が公表をやめてしまったことや、売上高がマイナスになったことを考えると、タイムライン閲覧数が大幅に減少した可能性も考えられる。市場ではこれまで頼りにしてきた指標が得られないので、疑心暗鬼に陥っている。

 利用者数が増加しているにもかかわらず、本当に閲覧数が減少しているのだとすると、利用者のツイッター依存度が低下した可能性が高い。すでに3億人の利用者を抱える同社の場合、利用者数の急増によって収益を拡大させることは難しい。利用依存度の低下はそのまま同社の収益を直撃することになるだろう。

 売上高が減少する一方、研究開発費や管理費などコストは増大している。同社は赤字決算が続いているが、急成長が予想されたからこそ、多額の研究開発費も許容されてきた。売上高がマイナスとなる中、現在の赤字水準は市場から容認されなくなる可能性が高い。

 実は決算の状況が思わしくないのは、同社だけではない。グーグルやフェイスブックなど、広告依存型のネット企業は、程度の差こそあれ、収益の伸び悩みに直面している。
 グーグルは自動運転やロボットなど新しいビジネス分野に活路を見出そうとしているが、まだ収益化のメドは立っていない。

 現時点において、広告をベースにしたビジネス・モデルが限界に近づいているのかについて判断することは難しい。ただ、従来のように倍々ゲームが続く状況でなくなったことだけは確かだろう。

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