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4月の貿易赤字は少額。ただ、為替が動き始めており状況は流動的

 

 財務省は2015年5月25日、4月の貿易統計を発表した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は534億円の赤字となった。前月は黒字に転じていた貿易収支が再び赤字に転じた。
 ただ、季節調整済みの数字では、3月はギリギリの黒字、今月は2000億円の赤字であり、金額の小さい範囲での黒字、赤字を議論してもあまり意味はないかもしれない。エネルギー価格の低下などによって、貿易赤字が一段落しているという傾向に大きな変化はない。

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 輸出額は6兆5515億円で前年同月比で8.0%増加した。好調な米国経済を背景に自動車の輸出が増加したほか、アジア向けの半導体輸出も好調だった。
 輸入額は6兆6049億円で、前年同月比で4.2%減少した。原油価格の下落によって原油や石油製品の輸入額が減ったことが原因。

 原油安が一段落し、場合によっては値上がりの可能性も出てきたことから、エネルギー価格の下落による貿易収支の改善はこのあたりが限界となる可能性が高い。ただ、2年前との比較では、まだまだエネルギー価格は安く、貿易収支の小康状態が続くと考えられる。

 もっとも貿易収支が落ち着いていることが、為替相場の安定に寄与するとは限らない。これまでは貿易収支が改善すると円高傾向、悪化すると円安方向という流れが明確だったが、このところ貿易収支が改善しているにもかかわらず、円安が進んでいる。

 26日の外国為替市場は1ドル=121円50銭まで円安が進んだ。貿易による実需よりも、投資のための外貨両替など金融面でのドル需要はかなり大きい。金融的な側面で円安が進み、それが輸入価格の上昇をもたらし、結果として貿易赤字が拡大する可能性がある。
 また、1~3月期の実質GDPがプラス2.4%(年率)となり、個人消費に持ち直しの動きが出ていることから、消費の拡大によって輸入が増加することも考えられる。

 エネルギー価格の下落によって、貿易収支が一服しているという大きな流れに変化はないが、米国の金利動向、日本の消費や投資動向など、状況は複雑になっている。貿易収支の動向もしばらくは読みづらい状況が続くことになるかもしれない。

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