ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

為替はとうとう歴史的な節目を突破。超長期的な円安トレンドが始まる?

 

 円安の流れが止まらない。2015年5月28日の外国為替市場で円は4日続落となり、一時は124円46銭まで値下がりした。歴史的節目といわれた1ドル=124円14銭をやすやすと突破したことから、超長期トレンドが転換したと認識する投資家は一段と増えてくるだろう。

doruen201505

 日本は基本的な経済構造が変化しており、輸出主導の途上国型経済から、成熟国家型経済にシフトしている。これに伴って、為替も長期の円高トレンドから円安トレンドに転換すると考える投資家は少なくない。

 もっともチャート的には、完全にトレンドが転換したのかはっきりしない状態が続いていたが、今回の一連の円安では歴史的な節目とされる1ドル=124円14銭を超えた。名実共に、トレンドが転換したと考える投資家は一気に増えてくるだろう。

 ドル円相場は、1973年に変動相場制に移行して以来、一貫して円高ドル安が続いてきた。円高が進むとその反動で一時的に円安になるものの、85年以降は、その前の円安水準を超えたことは一回もなく、ドルの上値は毎回切り下がっていた。

 直近でもっとも円安となったのは、2007年6月に付けた1ドル=124円14銭だが、これまでのパターンでは、この水準を超えて円安になることはなかった。
 だが、今回の円安では、この水準をとうとう突破した。つまりドルの上値が切り上がったことになる。これは、30年近く続いた長期的な円高トレンドが大転換した可能性を示唆している。

 チャートの形状はあくまでテクニカル的なものなので、実体経済とどれほどの関連性があるのかは分からない。長期的には為替ともっとも相関が高いといわれる購買力平価で考えた場合、現在の円安水準は過剰という判断になるだろう。

 だが、市場において投資家の心理は決して無視できない。多くの投資家が長期的に円安に向かうと判断し始めると、外債や外国株投信など、長期的なドル買い需要が、継続的に増えてくることになる。これが積み上がってくると、相場は大きく動き始める。

 為替が円安に振れ、それに伴って日本の購買力が低下、輸入物価の上昇を引き起こし、過剰だった円安水準を正当化するという流れが出来上がる可能性もある。為替の地殻変動は以前から囁かれいたが、いよいよそれが現実になろうとしている。

 - 経済 , ,

  関連記事

toshiba03
東芝がようやく決算を発表。だが根本的な問題は何も解決していない

 不正会計問題で決算発表を延期していた東芝は2015年9月7日、2015年3月期 …

s&p
EUがヒステリーを起こして格付会社に八つ当たり。規制強化を決定

 欧州において格付け会社に対する規制が大幅に強化されることになった。格付け会社へ …

arevagenpatsu
フランスの国策原子力企業アレバが経営危機。中国からの資本参加も検討?

 経営危機に陥っているフランスの国営原子力企業アレバ社に対する中国の資本参加が取 …

bananki
FRBのバーナンキ議長が緩和縮小に慎重姿勢。だが本音はスケジュール通り?

 米FRB(連邦準備制度理事会)の量的緩和策縮小のタイミングをめぐって市場では神 …

kamotsusen
FTA締結のメリットをまったく享受できない韓国。日本はTPPの影響をどう考えるべきか?

 各国と相次いでFTA(自由貿易協定)を締結してきた韓国において、消費者がその恩 …

amazondrone
米国で無人機と旅客機がニアミス。無人機の認可方針にも影響か?

 米フロリダ州の空港近くで、旅客機に無人機が異常接近(ニアミス)するという事態が …

nichigin03
アベノミクスの恩恵を受けたのは株式投資をした人だけ?家計金融資産増加の実情

 量的緩和で供給された現金は金融機関に滞留しているが、株高によって金融商品の時価 …

ana787
最新鋭ボーイング787が4連続トラブル。ボーイング社や素材を開発した東レの株価が下落

 夢の最新鋭機として鳴り物入りで導入された最新鋭機ボーイング787型機が4連続で …

kyuryo
政府の賃上げ要請でも平均給与は上がらない?その理由は非製造業へのシフト

 政府は復興特別法人税の前倒し廃止といった企業減税を実施するにあたり、減税分が従 …

satsutaba
スイス・ショックで投資家の脳裏に浮かんだのはプラザ合意

 スイス中銀が為替無制限介入政策を突如撤廃したことによって、市場に嫌なムードが広 …