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チェルノブイリの80倍!福島の甲状腺異常が急増するも、検討委員会は危険はないと主張

 

 原発被害を受けた福島県内の子供に甲状腺異常が拡大していることが指摘されてきたが、さらに状況が悪化していることが明らかになった。

 福島県が主催している「県民健康管理調査」検討委員会の第9回会合が18日、福島市内で開催された。提出された資料によると、検査対象となっている福島県内の子供57,840人のうち42.1%にあたる24,731人に甲状腺異常が発見された。
 前回の調査では35.8%だったので、半年で10%近くも増加したことになる。ちなみにチェルノブイリ原発事故における甲状腺異常の割合は0.5%程度だったので、80倍もの高い数値ということになる。
 調査結果を説明した福島県立医大の鈴木真一教授は、原発事故との因果関係は不明だが、危険はないとしている。海外メディアの取材に対して鈴木教授は、甲状腺異常が増えた原因として「子供たちが海藻類を多く食べたのではないか?」と小学生並みのコメントを残している。

 もちろんこのコメントを信じる人はほとんどいない。いつものことだが、大手マスコミはこの調査結果をまともに報道していない。
 朝日新聞は11ミリシーベルトを被曝した住民が1名いたという内容のみを報道している。日本経済新聞は、女子1名にがんの疑いがあったという記事があるだけだ。
 重要なのはマクロ的なデータであって、個々の症例ではない。チェルノブイリ原発の80倍もの高い異常が発見されているという重大事実は、事実上伏せられたままだ。これもいつものことではあるが、ドイツなど海外では積極的に報道されている。

 人体で放射能の影響を受けるのは甲状腺だけではない。というよりも、甲状腺異常くらいしか、具体的に調べる手段がないので、積極的に調査対象として取り上げられているにすぎない。甲状腺異常の背後には無数の健康被害が隠れているのである。
 免疫機能の低下によって、本来なら問題なく治癒できたはずの病気で死亡する、手術後の状況が悪化して死亡する、あるいは抗ガン剤の副作用が悪化して死亡するなど、因果関係の特定が不可能な事例を含めれば、相当な範囲に放射能の影響は及んでいるはずだ。
 史上最悪といわれたチェルノブイリ事故の40倍のデータが出ているという事実は重く受け止めなければならない。だが県をはじめ行政関係者は能天気そのものだ。

 今回の検討委員会では、事前に内容をすり合わせるために「秘密会」を開いていたことも明らかになっている。
 それにしてもこういった調査内容を隠匿したがる公務員の頭の構造はまったくもって理解不能である。自分達の子供も危険にさらされているのである。子供の健康を犠牲にしてまで守りたいほど、公務員の立場はおいしいのだろうか?

 - マスコミ, 政治

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