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米上院がNSAの情報活動を大幅に制限する米国自由法を可決

 

 米上院は2015年6月2日、NSA(国家安全保障局)による個人情報の収集を認める代わりに、一定の制限を設ける「米国自由法」を可決した。下院では5月に可決しており、オバマ大統領が署名したことで成立した。

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 NSAは2001年9月に発生した同時多発テロ以降、広範囲な個人情報の大量収集を行っていたが、元CIA職員のエドワード・スノーデン氏がこの実態を暴露し、批判が高まっていた。
 オバマ大統領は、NSAによる個人情報収集の根拠法となっている愛国者法を見直す方針を示し、改革案を提示していた。

 だが上院の審議は難航し、時限立法である愛国者法が失効する6月1日になっても法案がまとまらず、米国政府の情報収集活動が停止する事態となっていた。愛国者法の失効から2日が経過してようやく採決となった。

 米国自由法では、愛国者法のうち、複数の通信回線を使う容疑者の通信傍受、過激派組織に属さない容疑者の監視については引き続きNSAが実施できるとしている。一方、一般市民の情報を広範囲に収集することは認められておらず、実施する場合には裁判所の令状が必要となる。
 またデータの保管は通信会社に限定され、NSAが直接データを管理できなくなった。礼状発行の手続きも透明化される。

 これまで、事実上無制限にNSAが情報収集が可能だった状況と比較すると、NSAの活動は大幅に制限されることになる。
 米国はテロ以降、安全保障と個人の自由との間で揺れてきたが、今回の自由法の可決は、米国として一つの見識を示したことになる。

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