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5月の米雇用統計は予想外に良好。景気の停滞はやはり一時的?

 

 米労働省が発表した5月の雇用統計は、市場予想を大幅に上回る結果となった。このところ米国経済については、相反する2つの見解が出ていたが、伸びが鈍化しているという懸念を払拭する材料がひとつ増えたことになる。市場では、早期利上を予想する声が再び高まってきている。

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 米労働省は2015年6月5日、5月の雇用統計を発表した。 非農業部門の雇用者数は前月比28万人増となり、予想を大幅に上回った。
 米国では新規雇用者数の増加が20万人を超えていると好景気とみなされる。このところ、雇用者数の増加が20万人を大きく超える月が連続しており、米国景気は好調というのが基本認識となっていた。しかし、3月の統計では異変が起き、新規雇用者数が11万9000人と大幅に減少してしまった。

 この結果については、厳冬や西海岸の港湾ストが原因であり一時的なものとする見方と、米国経済の成長が鈍化していることのサインとする見方の2つがあった。だが4月は22万1000人、5月は28万人と順調に回復したことや、3カ月の平均が20万人を超えたことから、少なくとも労働市場という側面では、停滞は一時的なものだったと認識されたことになる。

 この結果を受けて為替市場ではドル高が進み、一時は1ドル=125円74銭となった。当然のことながら、市場では早期利上げを予想する声が高まっているが、ドイツや米国の長期金利はすでに上昇しており、ここで利上げに踏み切ると、市場へのインパクトが大きくなりすぎる。一方で、景気の先行きに関する慎重な見方も残っており、判断が難しい状況となっている。

 失業率は5.5%と前月から0.1ポイント上昇しているが、これは求職者が大幅に増えたことが原因であり、市場ではポジティブに受け止められている。また、就業者の数も順調に増えている。利上げのタイミングはともかく、雇用全般がよい方向に向かっていることだけは間違いないだろう。

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