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止まらない中国株の下落。昭和30年代の日本市場との類似性

 

 中国株の下落が止まらない状況が続いている。中国政府は、相次いで株価対策を打ち出しているが効果はない。中国株下落の世界市場への影響は限定的との見方が多いが、しばらくは荒れる市場が続く可能性が高くなってきた。

shanhai

 上海総合指数は6月中旬には5000を超えていたが、下旬から急速に値を下げ、7月8日には8%の急落となり3507で取引を終えた。1カ月で3割の時価総額が吹き飛んでしまった計算になる。

 中国政府は、証券会社によるETF(上場投資信託)の買い支え、株式取引手数料の引き下げ、信用取引の規制緩和、IPOの抑制など、矢継ぎ早に株価対策を打ち出しているが、効果はいまひとつだ。
 中国には機関投資家が十分に育っておらず、個人投資家や事業法人による投機の影響が大きい。一旦、相場が下げに転じてしまうと、売りが売りを呼ぶ展開となりやすい。中国当局は信用不安を防ぐため、証券会社に対する無制限の流動性供給を行うことも決定している。

 一連の中国市場をめぐる状況は、実はかつての日本と似ている。昭和30年代、神武景気と岩戸景気を背景に日本の株式市場は株高に湧いていた。300円台だった日経平均は数年で1800円に迫る水準まで上昇し、証券会社は投資信託の大量推奨販売を通じて相場を煽っていた。
 当時の日本市場は未成熟で、十分な機関投資家が育っていなかった。このため上昇する時は激しく上昇するが、その後、継続的に市場を支えるだけの厚みはなかったのである。バブル期にも、事業法人による投機的な取引が市場を過熱させたという面は否定できない。

 当然、上昇相場は永久に続くものではなく、昭和30年台後半からは深刻な株価下落に悩まされるようになった(40年不況)。証券会社は投資信託を買い支えたが、相次ぐ解約に耐えきれず、山一証券は倒産寸前まで追い込まれた。
 同社の破たんが日本市場全体に波及するのを防ぐため、日銀による山一への無制限の特融が行われている。これによって破たんは回避できたが、市場が復活するまでには数年を要している。

 中国市場がかつての日本市場と近い動きをしているならば、ハードランディングにならないにせよ、膿を出し切るまでには時間がかかると思った方がよいだろう。

 日本市場は昔と比べれば成熟したが、米国など先進各国の市場と比較すると、中国市場に近い状態である。今回の中国株ショックの影響を最も大きく受けたのは、日本市場であったことや、リーマンショックによる影響も、本国の米国よりも日本の方が大きかったことがこれを物語っている。
 その意味では、日本は中国市場の動向に対して、もっとも神経質になっておく必要があるのかもしれない。

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