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市場の予想通り、東芝の不適切会計は全社的な問題に拡大中

 

 東芝の不適切な会計処理が、当初の発表とは異なり、総額で2000億円規模に膨れあがる可能性が高くなってきた。同社は資金繰りの悪化も懸念されており、取引銀行に対して、6000億円の融資枠設定を打診したとの報道も出ている。

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 同社は2015年5月13日、過去の不適切な会計処理によって、2012年3月期から2014年3月期にかけての営業利益が累積で500億円強、減少する見通しであると発表していた。また、社内の調査委員会だけでは不十分と判断し、全社的、網羅的な調査を行うための第三者委員会も設置している。

 社内の特別調査委員会が調査したところによると、不適切な会計処理を行っていたのは、電力システム、社会インフラシステム、コミュニティ・ソリューションの3部門で、原価総額を過少に見積もり、利益を一時的に底上げしていたという。
 こうした会計処理がごく一部に限定されていたとは考えにくく、市場では全社的な問題に拡大するのではないかと懸念する声が出ていた。案の定、第三者委員会による調査が進むにつれて、状況が深刻であることが明らかになってきた。

 この状況を受けて、取引行に対して融資枠拡大を要請しているが、実は同社の資金繰りはかなり以前からタイトだったといわれている。
 同社は2009年から、取引企業に対して支払いサイトの延長をたびたび行っている。海外の取引先は、下請けだからといって従属的にはならず、数量が少ない場合には、早いタイミングでの支払いや、場合によっては前払いすら要求するところも多い。こうしたところに優先して支払いを行った結果、手元のキャッシュが薄くなり、立場の弱い国内にそのツケを回していた可能性がある。

 こうした土壌がある中に、不適切会計の影響が広がると、同社の資金繰りがさらに厳しくなる可能性がある。
 2000億円規模ということになると、もはや部分的な対処では済まされない。この問題が同社の経営そのものに影響を及ぼさないようにするためには、すべての状況を迅速に明らかにするしか方法はないだろう。

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