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土壇場でギリシャ支援を決定。期せずして露呈した「欧州」をめぐる独仏の路線対立

 

 ユーロ圏各国は2015年7月13日、首脳会議においてギリシャ支援の再開について合意した。ギリシャが緊縮策を議会で可決し法制化すれば、3年で820億ユーロ(約11兆円)の金融支援を実施する。ギリシャ議会は可決する可能性が高いといわれており、支援が実施されれば、とりあえずギリシャのユーロ離脱は回避される。

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 ユーロ圏やEUの首脳会議は、深夜までもつれ込むことがよくあるが、今回の会議が終了したのは翌日の朝食が出る直前の午前9時だった。ここまで長時間の議論となるのは極めて希だという。ドイツのメルケル首相は、一時は席を立つ準備をしていたという報道もあり、ギリギリの状況での合意であったことをうかがわせる。

 ギリシャが法制化を受け入れれば、とりあえず危機は回避されるが、今回のギリシャ問題は、ユーロが抱える根本的な矛盾をあらためて世界に認識させる結果となった。特にフランスとドイツの対立が明確になってしまったという点では、大きな失態だったといえる。

 今回ギリシャが提示した緊縮策については、EU官僚による実務的な精査が行われ、その後、財務相会議や首脳会議にかけられることになる。だが、フランスのオランド大統領は、ドイツの意向を十分に確認する前に手放しで緊縮策を賞賛するコメントを出してしまった。
 その後、メルケル首相やショイブレ財務相から手厳しいコメントが相次ぐ状態となり、財務相会合は紛糾。結局、ギリシャ支援問題は首脳会議の場までもつれ込んだ。

 EUを、みずからの政治的影響力を確保するツールとして活用したいフランスと、原理原則にこだわるドイツとの基本的な価値観の違いが期せずして露呈してしまった格好だ。ドイツはギリシャの緊縮策を基本的に信用しておらず、法制化にこだわったといわれている。最終的にはドイツの要求を受け入れる形でギリシャ支援は決断された。
 土壇場で欧州の連帯を再確認する形に落ち着いたが、少なくとも表面的には一枚岩を演出してきたEU内部での対立がこれほど明確になったのは初めてのことである。

 これまでの経緯を考えると、ギリシャが緊縮策を受け入れたとしても、それを着実に実行できるとは限らない。今後も緊縮策の実施状況をめぐってギリシャ問題が再浮上したり、他国において同様の問題が発生する可能性がある。そのたびにEU内部の結束力の有無が、市場で意識されることになるだろう。

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