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グーグル2015年4~6月期決算。増収増益だが、更なる成長は自動運転待ち

 

 米グーグルは2015年7月16日、2015年4~6月期の決算を発表した。広告事業が堅調で、売上高は前年同月比11.1%増の177億2700万ドル(約2兆2000億円)、純利益は同17.3%増の39億3100万ドル(約4870億円)となった。
 売上高の伸び率鈍化に歯止めがかかる兆しが見えてきたことに加え、コスト削減を実施したことで利益が拡大した。だが、広告単価の下落は止まっておらず、スマホ・シフトによる市場の拡大に依存している状況に変わりはない。

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 このところ同社は、成長が続いているものの、かつてのような売上高の伸びは期待できない状況となっている。スマホ・シフトが一段落し、潜在的なネットの利用者をほぼ取り切った状況にあることがその主な要因である。

 前期の決算では、前年同月比でクリック数が13%増加する一方、前期比では1%のマイナスとなった。今期は前年同期比で18%の増加となり、前期比でも7%増えているので、クリック数の減少は回避した状況にある。
 ただ、クリック単価の下落は相変わらずで、今期は前年同期比で11%、前期比で4%のマイナスを記録した。スマホ・シフトによって閲覧数は増えているものの、広告に結びつく割合は低下が続いている。このトレンドはどこかで飽和点となるため、同社の今後の成長余力を疑問視する投資家も現れている。

 同社は、車の自動運転などを普及させ、利用者のネット閲覧時間を本質的に拡大させようとしているが、まだ具体的な成果には結びついていない。今期の研究開発費は約28億ドルと過去最高水準となっており、引き締め傾向となっているマーケティング関連のコストとは正反対の状況となっている。

 広告の飽和点に達するまでの時間と、新しいネット需要を生み出すまでの時間との競争になっており、もし技術のブレークスルーの方が早ければ、同社の成長スピードは維持されることになる。逆にタイムラグが生じる状況となれば、株価も含めて同社の成長シナリオは一旦リセットされることになるかもしれない。

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