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物価上昇は鈍化しているが、現実には値上げが進行。4~6月期GDPにも悪影響か

 

 総務省は2015年7月31日、2015年6月の消費者物価指数を発表した。代表的な指標である「生鮮食品を除く総合(コア指数)」は前年同月比でプラス0.1%となり、先月に引き続き、極めて低い伸びにとどまった。
 一方、「食料及びエネルギーを除く総合(コアコア指数)」はプラス0.6%とジワジワ上昇している。物価はエネルギーとの綱引きになっているようだ。

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 円安の進行で輸入価格は上昇しているが、原油価格の下落は物価に対してマイナスに作用する。コア指数が低い伸びにとどまっているのは、原油価格の下落が大きいと考えられる。

 だが足元では、値上げに踏み切る動きが顕著になっている。東京大学が中心となって作成した東大物価指数は4月以降、顕著な上昇を示している。同指数は、全国の300店舗におけるPOS(販売時点情報管理)システムのデータを用いているため、ほぼリアルタイムで物価の動向を把握できる。輸入価格の上昇に耐えきれなくなり、商品価格を上げる事業者が増えていることが背景にあると考えられる。

 総務省の統計においても、食料とエネルギーを除いたコアコア指数はすでにプラス0.6%となっており、値上げが着実に進んでいることをうかがわせる。
 ただ東京都区部における消費者物価指数の速報値(7月分)は、食品を除いた指数が0.1%の下落、エネルギーを除いた指数でもプラス0.3%となっており、上昇が一服しているようにも見える。しばらくの間は、エネルギー価格との綱引きで物価動向が決まるという状況が続くだろう。

 もっとも家計に対するインパクトという意味では、エネルギー価格よりも、一般的な商品の価格がもたらす影響が大きい。同日に発表された6月の家計消費支出は、前年同月比2.0%減と2カ月ぶりにマイナスに転じた。値上げを感じ取り財布の紐を引き締めている可能性が高い。

 4~6月期のGDPは低調な輸出でマイナス成長になるとの予想も出ているが、個人消費まで低迷するようだと、その可能性はさらに高まってくる。金融政策的には物価目標の位置付けをどうするのかが重要課題だが、それ以前に、景気の足腰が弱まるリスクを警戒する必要が出てきたかもしれない。

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