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意外に堅調な欧州経済。スペインには再び投資資金が集まっている

 

 欧州経済が着実な回復を見せている。ギリシャ債務問題が大きく市場を揺さぶったが、他の地域の状況は思いのほか堅調である。かつて、ギリシャと同様、債務問題に苦しんだスペインには、再び各国から投資資金が集まってきている。

spain

 ユーロ圏の2015年1~3月期のGDP(国内総生産)成長率はプラス0.4%となった。2014年の7~9月期はプラス0.2%、10~12月期はプラス0.3%なので着実に成長ペースが拡大している。消費者物価指数(前年同月比)も、年初まではマイナスもしくは横ばいだったが、6月はプラス0.2%、7月もプラス0.2%とプラス転換した。エネルギーを除くと物価上昇率は1%近くになる。

 ユーロ圏の経済が回復しているのは、スペインなどかつて危機に陥った国々が全体の足を引っ張らなくなったからである。
 スペインの1~3月期GDPはプラス0.9%と他国よりも大幅に大きい伸びとなっており、回復が顕著である。リーマンショックで金融機関は多くの不良債権を抱えたが、抵当に入った不動産の処理はほぼ終了し、再びスペインには投資資金が流れ込んでいる。
 不動産の主な購入者は、英国人や北欧人、ドイツ人など。以前とは異なり、投資目的ではなく、居住用に物件を購入する人が多く、観光収入も増加傾向にあるという。

 解雇規制が緩和されたこともあり、フルタイムの雇用が大幅に増えた。失業率は今のところ22%と高止まりしているが、雇用の増加と賃金上昇が進んでおり、いずれ失業率も低下に向かう可能性が高い。

 欧州中央銀行(ECB)の量的緩和策によってユーロ安が続いていることや、EU主導の域内投資が活発になっていることが回復の主な要因。欧州危機後に作られた各種のセーフティネットによって、ギリシャの債務問題が市場から切り離されたことも大きく影響しているだろう。

 欧州経済の回復は、米国の利上げにとってプラス材料となる。このまま欧州の順調な回復が続けば、中国経済失速の影響を最小限にとどめることも可能となる。このところ市場に対する不安材料が目白押しとなっているが、世界経済は意外と堅調なのかもしれない。

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