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中国の抗日戦70年軍事パレード。韓国との蜜月関係が鮮明に

 

 北京の天安門広場で2015年9日3日、「抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70年」を記念する大会が開催された。1万2000人の人民解放軍が動員され、軍事パレードが行われた。

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 中国政府は、太平洋戦争終了から70年目にあたる今年、抗日戦争と反ファシズム戦争の勝利70年と位置付け、大規模な式典を計画していた。
 式典には各国の首脳が招待され、特にロシアのプーチン首相と韓国の朴槿恵大統領は習近平氏の右隣りに席が設けられ、特別待遇であることを内外にアピールした。

 ロシアは以前からの友好国であり、もっともよい席次が与えられることが普通だが、今回の朴槿恵大統領の待遇は異例である。本来、中国との関係が深いはずであった北朝鮮の崔竜海(チェリョンヘ)朝鮮労働党総書記は、元首ではないという立場の違いはあるものの、かなり離れた席となり、中国における北朝鮮と韓国の関係は逆転した。

 また習近平氏の左隣には、江沢民元国家主席、胡錦濤元国家主席など歴代指導者が並んだ。江沢民氏は、習近平指導部の生みの親ともいえる存在だが、習氏は、自らの政権基盤が確立すると、江氏と対立、両者は現在、激しい権力闘争の最中にあるといわれる。だが、パレード中は、両者はにこやかに会話するなど、そうした雰囲気は見られなかった。ちなみに日米の首脳は今回のパレード出席を見送っている。

 習氏は、演説の中で、人民解放軍を30万人削減し、200万人体制にする方針を明らかにしている。中国軍が肥大化しているとの批判を意識したものと考えられるが、人民解放軍の人員削減は以前から続いてきたことであり、特に目新しいことではない。

 人民解放軍は、このところ装備の近代化を急速に進めており、人員削減はむしろ装備を強化したことの裏返しである。兵員数を削減し、装備を近代化することは全世界的な流れであり、むしろ中国の脅威は高まっていると考えるべきだろう。

 今回のパレードでは反日的な色彩が濃くなるとの見方もあったが、習氏の演説はある程度抑制の効いた内容に落ち着いた。だが、戦後の日中関係についての言及はなく、基本的なスタンスは変わっていないとみてよいだろう。

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