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国連総会での各国首脳会談。日は露に、露は米にラブコールを送っているが・・・

 

 ニューヨークで開かれている国連総会を利用した首脳会談が相次いでいるが、各国のスタンスの違いを際立たせる結果となっている。ウクライナ問題とシリア問題の深刻さがあらためて浮き彫りになった格好だ。

obamaputin2015

  米国のオバマ大統領とロシアのプーチン大統領は2015年9月28日、首脳会談を行った。シリア情勢をめぐって対話を進めることについては一致したが、米ロの溝が埋まらないことを逆に露呈する結果となった。
 プーチン政権はシリアのアサド政権を支持しているが、オバマ政権は退陣を主張している。米国はようやくイラン問題が解決しかかっている時だけに、ロシアのシリア支援を不快に思っている。会談では米国側の冷淡なスタンスが目立った。

 各国首脳が集まる昼食会では、オバマ大統領と乾杯しようと、プーチン氏が何度も視線を送るものの、オバマ大統領がこれを無視する様子が海外メディアで何度も報道された。実際にはテーブルの位置関係でオバマ大統領からよく見えなかった可能性が高いが、熱心なロシアと冷淡な米国という図式を象徴する形になってしまった。

 米ロの対立で困った立場に追い込まれているのが安倍政権である。安倍政権は北方領土問題の解決を政権維持の切り札にすべく、これまで何度もロシア側にラブコールを送り続けてきた。しかしウクライナ問題では、米国に歩調を合わせロシア非難を行ったことからロシア側は態度を硬化。交渉は振り出しに戻ってしまった。

 今回、日露首脳会談も行われたが、プーチン氏は冒頭から経済協力の重要性について持論を展開し、具体的な話への言及はなかった。会談に際し、安倍首相は満面の笑顔でプーチン氏に駆け寄り、交渉進展に期待していることをアピールする様子が放映されたが、これは逆効果だったかもしれない。

 安倍氏はプーチン氏にラブコールを送り、プーチン氏はオバマ氏にラブコールを送っているものの、プーチン氏は安倍氏を無視し、オバマ氏はプーチン氏を無視するという構図になっている。
 背景にあるのは、やはりウクライナ問題とシリア問題であり、今のところオバマ政権が妥協する可能性は低い。最終的にはロシアが譲歩しない限りは、多くの交渉が頓挫する可能性がますます高まっている。

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