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IMFが世界経済の見通しを発表。日本は大幅減で、中国は下方修正なし

 

 IMF(国際通貨基金)は2015年10月6日、最新の世界経済見通しを発表した。2015年の世界経済の成長率見通しは、物価変動の影響を除いた実質でプラス3.1%となり、7月時点の見通しから0.2ポイント引き下げられた。資源価格の下落によって新興国経済が失速しており、これが世界経済にマイナスの影響を与えている。

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 IMFでは毎年4月と10月に世界経済の見通しを発表している。7月と1月に見通しの改定値を出しているが、7月時点では、いわゆる中国ショックの影響は十分に考慮されていなかった。今回の見通しでは、7月時点の見通しから、どの程度、変化するのかが注目されていたが、中国の影響は思いのほか小さかった。IMFではロシアなど資源国の景気失速を重く見ており、先進国では日本の景気失速を懸念している。

 世界経済の機関車である米国はプラス2.6%と0.1ポイントの上方修正となった。米国が上方修正なのは少々意外だが、堅調な内需が経済を牽引すると見ているようだ。欧州はプラス1.5%と7月見通しから変化していない。
 先進国で大幅な下方修正となったのは日本で、0.2ポイント引き下げられてプラス0.6%にとどまった。先進国では日本が世界経済の足を引っ張る形となってしまった。

 注目されていた中国経済の見通しだが、結果は意外にもプラス6.8%で、7月時点の見通しから変化はなかった。下方修正が大きかったのはロシアで、0.4ポイント引き下げられマイナス3.8%となっている。
 ロシアは経済のほとんどを原油や天然ガスに依存しており、原油価格下落の影響をモロに受けている。各国による経済制裁の影響も大きく、国内では激しいインフレが起こっており、経済状況はかなり厳しい。

 IMFでは、資源価格の下落が新興国経済にマイナスの影響を与えると警戒している。中国の巨額のインフラ投資は終了しており、一次産品の需要は引き続き低迷する可能性が高い。こうした状況を打開するためには、需要政策だけでなく、構造改革を通じて潜在的なGDPを高める必要があると指摘している。

 中国失速の影響を軽視しているという指摘もあるが、IMFによる世界経済全体に対する見方はおおむね正しいとみてよいだろう。中国はあくまで加工貿易を中心とした途上国であり、最終需要地域ではない。
 世界経済の動向を決めるのは、米国の個人消費であり、これが大きく崩れない限りは、世界経済の状況は変わらないだろう。今後、警戒すべきなのは、米国の堅調な消費がどこまで継続できるのかという点である。

 今回の見通しは、結果的に日本の下方修正が目立つ形となってしまったが、日本経済は潜在的なGDPが拡大しない中、供給制限によって雇用や価格を維持しているという面がある。日本はこれまで、産業構造転換の議論から意図的に目をそらしてきたが、こうした場当たり的な政策はそろそろ限界に近づきつつある。

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