ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

第3次安倍改造内閣が正式発足。人事の主な狙いは?

 

 安倍首相は2015年10月7日、内閣改造を実施し、第3時安倍改造内閣が正式に発足した。主要閣僚が揃って留任するなど、人事面で大きな動きはなかった。ただ、石破地方創生担当相が留任したことや、政権に批判的だった河野太郎氏が入閣するなど、批判の封じ込めを意識した動きも見られる。

abenaikaku3ji20151007

 財務大臣の麻生太郎氏、外務大臣の岸田文雄氏など主要閣僚は揃って留任となった。また菅官房長官や甘利経財相、塩崎厚労相なども留任となっている。文部科学大臣の馳浩氏、農林水産大臣の森山裕氏、環境大臣の丸川珠代氏など9人が新顔となっているが、基本的な政権の方向性は変わらない。現内閣の継続性を優先させつつ、大臣ポストの配分を行うための人事と考えてよいだろう。

 これは党の人事にもあらわれている。谷垣幹事長、二階総務会長、稲田政調会長、茂木選挙対策委員長の党4役と高村副総裁は揃って留任となった。

 一方で、政権に対する批判的な意見を封じ込める意図も見え隠れする。もっとも注目されていたのは石破地方創生担当相の処遇だが、結果は留任となった。しかし、今回の内閣改造では、一億総活躍担当相が新設され、このポストには加藤勝信氏が就任した。加藤氏は「マスコミを懲らしめる」発言で注目された、いってみれば安倍首相の「お友達」である。
 一億総活躍担当相の業務は、地方創生担当相の業務との重複が予想されており、石破氏の動きが制限されてしまう可能性がある。次を狙う石破氏としては、さらに動きにくくなった状況と考えてよいだろう。

 首領閣僚ではないが、河野太郎氏の入閣も注目されている。河野氏といえば、自民党の異端児として有名。脱原発を掲げ、公然と安倍政権を批判してきた。
 河野氏が就任するのは、国家公安委員長と行政改革担当相。警察を統括する国家公安委員長は公的な発言がかなり抑制されるポスト。また行革担当省として公務員制度改革を兼務するが、規制緩和などに対する発言もやはり抑制されてしまうだろう。実際、河野氏は入閣が決まると、積極的に行っていたネット場の発信を凍結。ブログの更新が止まってしまった。

 安倍政権は、総裁選において無投票で再選されたが、対立候補の出馬をめぐっては水面下で激しい権力闘争が行われた。選挙による透明性の高い議論を求め、自らの出馬を検討した野田聖子氏やその支援者らには、激しい圧力が加えられたといわれる。
 対立候補が出馬することで、政権に対する批判が一気に表面化することを恐れた措置と思われる。党内の圧倒的な支持基盤があれば、総裁選にここまで神経質になる必要はない。以前に比べて、安倍政権の政権基盤は弱体化しているとみてよいだろう。

 - 政治 , ,

  関連記事

chinasinkubo
中国が初の国産空母を旧ピッチで建造中。問題はその次の国産空母

 中国が初の国産空母の建造を急ピッチで進めている。今のペースが維持された場合、2 …

takenaka
安部政権の経済政策に矛盾?カギを握るのは経済再生本部の竹中平蔵氏

 安倍政権が掲げる経済政策「3本の矢」の全体像が見えてきた。3本の矢のうち、成長 …

weizugamen
道路情報シェアのアプリをめぐって米で騒動。問われるインテリジェンス能力

 渋滞など道路情報をシェアするアプリ「Waze」をめぐって米国でちょっとした騒動 …

nihontv
日テレ内定取り消し騒動。あらためて分かる日本における雇用の「重さ」

 日本テレビに内定していた女子大生が内定取り消しの撤回を求めた裁判が2014年1 …

kerry0020
ケリー国務長官が中国を訪問。日本の立場は米中の経済交渉次第

 米国のケリー国務長官はこの2月に中国を訪問する。同じく国務省のバーンズ副長官が …

narita
成田空港が着陸料を値下げ。それでも諸外国の2倍で、時すでに遅し

 成田国際空港会社は13日、来年4月から国際線の着陸料を平均で5.5引き下げると …

girishasenkyo
ギリシャ議会選挙で急進左派圧勝。市場の受け止め方は冷静

 ギリシャの議会選挙で、財政緊縮策の見直しを掲げる最大野党「急進左派連合」が圧勝 …

yudachi02
中国軍幹部がレーダー照射を認める。軟化のサインか心理戦か?

 中国海軍の艦船が海上自衛隊の護衛艦にレーダーを照射した問題で、中国軍の高級幹部 …

mandela
南アフリカ、反アパルトヘイト運動の英雄マンデラ元大統領の光と影

 南アフリカ政府は6月23日、入院中のネルソン・マンデラ元大統領(94)の容体が …

osupurei
オスプレイ導入で着々と進む自衛隊の海兵隊化。だがソフト面での覚悟は出来てるのか?

 これまで本土防衛能力だけに特化してきた自衛隊が、徐々に米国海兵隊のような国外展 …