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郵政グループの売り出し価格決定。成長銘柄ではなく、配当銘柄として考えるべき?

 

 日本郵政グループが2015年11月4日に上場する。上場するグループ3社のうち、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の売り出し価格は仮条件の上限で決まった。投資家の需要が大きいことが明らかとなった形だが、グループの成長性を疑問視する声もある。

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 株式を上場するのは、日本郵政株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険の3社。日本郵政は、持ち株会社であり、郵便事業に加えて、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式を保有することが主な業務となる。ゆうちょ銀行とかんぽ生命は、それぞれ銀行業務、生命保険業務を行う金融機関である。利益のほとんどは、金融機関2社によってもたらされているので、グループの業績はこの2社に大きく依存すると考えてよい。

 19日にはゆうちょ銀行とかんぽ生命の売り出し価格が決まり、ゆうちょ銀行は1450円、かんぽ生命は2200円と、仮条件の上限で決定した。日本郵政の売り出し価格決定は26日だが、金融2社が上限価格だったことを考えると、こちらも上限価格である1400円になる可能性が高まっている。

 ただグループ各社の成長性については疑問視する声が大きい。日本郵政の2016年3月期における業績予想は3700億円、ゆうちょ銀行は3200億円、かんぽ生命は840億円となっており、かんぽ生命を除くと今期は減益予想である。郵便事業は市場縮小が確実視されており、金融事業も海外展開をしない限りは大幅な業績拡大を見込むのは難しい。
 また、グループ3社は親子上場となっており、互いに利益相反を起こす可能性がある。政府の売却益確保を最優先し、市場の健全運営は後回しにした格好だ。こうした歪んだ上場形態は、業績が傾いてくると、株価に影響してくる可能性がある。

 銘柄として評価できるポイントは、割安感と配当性向の高さの2点ということになるだろう。株価の割高、割安を示すPER(株価収益率)は、売り出し価格(日本郵政については仮条件価格の上限価格)で計算すると、日本郵政が16.4倍、ゆうちょ銀行が17倍、かんぽ生命は15.7倍となり、他社との比較では割安感がある。

 また、郵政グループは、近い将来、配当性向を50%にする目標を掲げており、これが実現すると、配当利回りは各社とも約3%程度になる計算だ。ただ、2016年3月期については配当性向は25%程度に抑えられており、実際に50%になるのは2017年以降となるため、高い配当利回りの実現には多少のタイムラグがある。

 利益成長期待の低さを考えると、初値が跳ね上がる可能性はあまり高くないだろう。初値付近で長期的に安定し、高配当銘柄として保有を続けるというシナリオであれば購入を検討する価値があるだろう。逆説的だが、市場全体が弱気に推移し、上場後、株価が大きく下落するようであれば、投資妙味が出てくるかもしれない。

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