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IMFが特別引出権(SDR)に人民元を採用。英国の全面支援が決め手?

 

 IMF(国際通貨基金)は、11月にも特別引き出し権(SDR)と呼ばれる準備通貨に中国の人民元を加える。人民元のSDR採用には、人民元が国際通貨として十分に通用していないなどの理由から米国が慎重なスタンスを崩していなかった。だが、中国との関係を強化したい欧州側がこれを押し切った。
 中国は、人民元の為替取引を国際市場に開放していく必要に迫られるが、その役割を担うのは、英国ということになりそうだ。

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 SDRは現在、ドル、ユーロ、円、英ポンドという4つの通貨で構成している。通貨危機などが発生した際には、加盟国がこれを引き出し、金融システムの安定化に活用することができる。つまりSDRに採用されるということは、国際的に見て、極めて信頼性の高い通貨と認められたことを意味する。

 中国は大国として処遇されることを望んでおり、人民元がSDRに採用されること求めてきた。一方で中国政府は人民元の為替取引を制限しており、通貨を政府のコントロール下に置いている。取引に制限のある通貨には流動性リスクが発生するため、国際的に信用される通貨にはなれない。
 中国はこれまで人民元に対して、自国にばかり都合のよい、矛盾したスタンスを取り続けてきたわけだが、SDRに採用される以上、人民元の国際化に乗り出さざるを得なくなった。

 この難題をうまく解決してくれそうなのが英国である。習近平国家主席は2015年10月19日から5日間にわたって英国を訪問したが、一連の外交では、英国がこれまでの政策を転換し、一気に親中路線に舵を切ったことが誰の目にも明らかとなった。
 首脳会談では、原発プロジェクトや相互投資など、総額400億ポンド(7兆4000億円)ものビジネス契約が締結されたが、今回の会談における最大の成果は、ロンドンにおける為替取引拡大を通じた人民元の国際化だろう。

 首脳会談後、中国政府は、本土と香港以外では初めてとなる人民元建ての国債をロンドンで発行すると表明し、事実上、ロンドン市場を通じて、人民元の国際化を進めていく意向を明らかにしている。
 ロンドンは現在でも外国為替取引において圧倒的なシェアを維持している国際金融センターである。英国を味方に付けることで、人民元国際化の道筋はより確かなものなるだろう。一方、英国は人民元を自国市場に取り込み、為替取引のシェアを維持することが可能となる。

 ロンドン市場が人民元の取引に本格的に乗り出すことで、人民元の国際的な位置付けは大きく変わってくる可能性が高い。

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