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10月のFOMC。予想外に強気で「やはり年内利上げ」との声も

 

 FRB(連邦準備制度理事会)は2015年10月28日に開催したFOMC(連邦公開市場委員会)において利上げを見送った。ただ、文中に12月利上げを示唆する内容が盛り込まれたことから、市場では12月に利上げが実施されるとの見方が再び強まっている。

frb
 米国経済は、今年の前半までは好調に推移してきた。多くの市場関係者がFRBによる年内利上げを確信しており、当初は9月に実施というのが最有力シナリオであった。 ところが中国株ショックをきっかけに雲行きが一気に怪しくなってしまった。世界経済の状況が米国経済にも波及するリスクを考慮し、FOMCは9月の利上げを見送った。

 10月のFOMCは、9月からまだ時間が経っていないことや、記者会見が予定されていないことなどから、利上げ決定はないというのが大半の予測であり、実際にその通りになった。
 ただ、前回の声明では、年内利上げを明確に示唆するものはなく、市場では12月の利上げも不可能ではないかとの声が高まっていた。中国株ショックから、一時的に活動を控えていた投資家は、利上げなしというシナリオで再び投資を活発化させている。10月に入って株価が急上昇しているのはこうした理由からだ。

 ところが今回の声明文では、「次回会合での利上げが適切か見極める」という、時期を明示する文言が初めて盛り込まれた。また、世界経済の環境悪化が「米国経済を抑制する」という記述がなくなり、「世界経済を注視していく」という表現にとどまった。これは予想外の内容変更であり、市場では一気に12月利上げの可能性が取り沙汰されることになった。
 ダウ平均株価は、取引中に一時、150ドル近く下落する局面もあったが、最終的には元の水準に戻った。今回の声明には、利上げ見送りに傾きすぎた市場の動きを牽制する狙いがあると認識されたようだ。

 非常に微妙な内容だが、12月利上げを多少強調する形で、両論併記になったと見るのが自然だろう。利上げ見送りとの声が大半だったことを考えれば、状況は再びニュートラルに戻ったと解釈することができる。

 ただ、中国が金融緩和を拡大し、ECB(欧州中央銀行)も年内の追加緩和を示唆している。日銀がこれが続くことになれば、米国は何もしなくても、利上げを実施したことと同じ状況に追い込まれる。さらに名目上の利上げを実施すると、予想外に米国の国内景気を冷やしてしまうかもしれない。
 とりあえず両論併記で10月のFOMCは乗り切ったものの、難しい舵取りを迫られている状況は変わっておらず、12月はさらに難しい決断を迫られるかもしれない。

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