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それほど悪くなった米国の7~9月期GDP。利上げは可能との判断が増える

 

 米商務省は2015年10月29日、2015年7~9月期のGDP(国内総生産)速報値を発表した。成長率は物価の影響を除いた実質で前期比プラス1.5%(年率換算)となった。前期のプラス3.9%からは大きく落ち込んだが、市場が想定していたほどではなかった。米国の内需は堅調という見方が強くなっており、FRBの利上げ判断にも影響を及ぼしそうだ。

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 米国の景気を支える個人消費はプラス3.2%と、前期(プラス3.6%)に続いて堅調だった。ドル高や中国の景気失速による影響が内需にも及ぶとの懸念があったが、今のところ活発な消費が続いているようだ。大きく落ち込んだのは投資でマイナス5.6%となり、これが全体の足を引っ張った。

 企業の設備投資はプラス2.1%と、前期のプラス4.1%から下落したが、まずまずの水準を維持した。住宅投資もプラス6.1%と大きな落ち込みにはなっていない。ただ企業は景気の先行きを不安視し在庫を減らしていることから、在庫投資は大幅に減少した。また輸出もプラス1.9%と前期のプラス5.1%からは伸び率が鈍化している。

 米国のGDPは7割が個人消費となっており(日本は6割)、消費の影響が極めて大きい。また米国は日本や中国と異なり、世界の最終消費地であることから、中国の景気失速による影響は受けにくい体質である。だが中国をはじめとする新興国の景気が低迷すれば、グローバルに展開する製造業を中心に米国企業の業績が伸び悩み、最終的には内需に影響してくるシナリオが警戒されていた。

 市場では、FRB(連邦準備制度理事会)による年内利上げは不可能ではないかとの声が高まっていたが。28日のFOMC(連邦公開市場委員会)では、利上げを見送ったものの、12月利上げを示唆する内容が盛り込まれた。
 今回、7~9月期のGDPがそれほど悪い結果ではなかったことから、市場では再び、12月に利上げが実施されるとの見方が高まってきている。

 もっともドル高の影響や資源価格の下落などで、新興国向けのビジネスは当分の間、低調な状況が続く。グローバル企業を中心に業績が下方修正される可能性は高く、米国経済が急回復するというシナリオは描きにくい。
 ただ、今回のGDPの結果によって、内需まで総崩れになるという悲観的シナリオはかなり後退したと見てよいだろう。課題は山積だが、少なくとも利上げができないという状況ではなくなった。

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