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10月の米雇用統計は予想を大幅に上回る結果。市場は一気に12月利上げモードに

 

 米労働省は2015年11月6日、10月の雇用統計を発表した。 非農業部門の雇用者数は前月比27万1000人増となり、市場予想を大幅に上回った。米国経済が力強く成長していることを印象付ける内容であり、市場は一気に12月利上げという予想に傾いている。

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 米国では 新規雇用者数の増加が20万人を超えていると好景気とみなされる。雇用統計には多少のブレがあるが、これまでは平均すると20万人増のペースが続いていた。しかし8月の中国ショック以降、製造業での雇用の伸び悩みから増加ペースが鈍化していた。8月は15万3000人、9月は13万7000人であり、こうした状況を受け、FRB(連邦準備制度理事会)は9月、10月の利上げを断念している。

 10月は年末商戦を控え雇用が増加する傾向があることや、8月、9月に低迷した反動で数字が上乗せされた可能性がある。だが30万人近い増加というのは、それを差し引いても十分な水準であり、米国の内需が堅調に推移していることをうかがわせる。

 失業率は前月よりさらに0.1ポイント低下し5.0%となった。米国の労働市場が完全雇用に近づいていることは以前からはっきりしていたが、賃金上昇ペースが鈍いことが一部から指摘されていた。だが、平均時給は25.2ドルと前月比0.09ドルの増加となっており、前年同月比では2.5%も増えた。これは6年ぶりの高い水準であり、賃金の上昇も確認できた形だ。

 今回の雇用統計を受けて、市場は完全に利上げモードに入っている。10月半ばに2%を切った長期金利は一気に2.3%を突破、為替は123円台に突入している。来年は大統領選挙があり、政治的に動きにくい環境となる。よほどのネガティブ要因が出てこない限り、12月に利上げが実施される可能性はかなり高まってきたといえるだろう。

 もしかすると今回の雇用統計をもっとも喜んでいるのは、日銀かもしれない。日銀は10月の金融政策決定会合で追加緩和を見送るとともに、物価目標の達成時期を再度延期した。
 米国が利上げに踏み切ってくれれば、追加緩和を実施しなてくも円安効果を得ることができる。現時点では円安以外に物価を上昇させる要因がなく、米国要因で円安が進むことは、日銀にとって都合がよいはずだ。また、追加緩和発動までの時間稼ぎが出来たことも大きいだろう。

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