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2016年度予算案閣議決定。税収増も社会保障費の伸びで相殺

 

 政府は2015年12月24日、2016年度予算案を閣議決定した。予算総額は4年連続で過去最大(当初予算ベース)となったが、税収が増加したことで国債依存度は下がった。歳出もそれなりに抑制されているが、社会保障費の自然増は避けようがなく、財政再建は思うように進んでいない。

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 一般会計の総額は3799億円増加し96兆7218億円となった。4年連続で過去最高を更新したが、増加幅は昨年より減少している。税収が昨年度より約3兆円増えたことで、国債費を約2兆5000億円減らすことができた。

 歳出のうち、最も多いのは社会保障費で、昨年度から4400億円増えて31兆9738億円となった。高齢化に伴い年金や医療への支出が増えたことが主な要因。地方交付税交付金は2547億円減の15兆2811億円、防衛費は740億円増の5兆541億円、公共事業はほぼ横ばいで5兆9737億円だった。社会保障費の増加を抑え、地方交付税を減らすことで、予算全体の肥大化を抑制した格好だ。

 財務省は昨年度から歳出の抑制を強化しており、財政再建のスピードを加速している。その理由は、日本政府が掲げる2020年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するという財政再建目標の達成が困難な状況となってきたからである。
 目標達成が不可能と市場で認識された場合、国債の金利が上昇し、利払い額が増加するリスクがある。財務省としては、利払いのためにさらに財政再建が遅れるという悪循環だけは何としても避けたいところだ。

 ただ、歳出の最大項目である社会保障費は、高齢者人口の増加で自然増となる部分が多く、裁量の余地が少ない。しかも2017年4月に予定されている消費税の10%増税では、軽減税率の財源の見通しが立たない状況となっており不透明感が漂う。

 歳出の増加抑制と税収増に依存した財政再建策には限界がある。軽減税率の財源の見通しが立たない場合や、国債の金利動向次第では、いよいよ年金の大幅減額など、聖域に関する議論をスタートせぜるをえない状況となるかもしれない。

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