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東芝不正会計問題で新日本監査法人に重い処分。スケープゴート捜しの声も

 

 東芝の不正会計を見過ごしたとして、同社の監査を担当していた新日本監査法人に重い処分が下された。同法人は東芝の監査を辞退する方針を明らかにしており、東芝は来期の監査法人を変更する。

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 金融庁は2015年12月25日、新日本監査法人に対して、新規契約の3カ月停止と業務改善命令処分を下した。監査法人に対する処分としては極めて重い内容といってよいだろう。
 これを受けて新日本監査法人も内部処分を発表しており、トップが引責辞任するとともに、東芝を担当した会計士6名を事実上解雇した。同法人は来期における東芝の監査を辞退する方針を同社に伝えており、同社は監査法人を変更することを発表している。

 今回の処分においては、既存の業務を停止する必要はないので、同法人は営業を継続することができる。だが、今回の事件をきっかけに同法人から別の法人に監査法人を変更する上場企業が出てくる可能性があり、場合によっては今後の業務の継続が難しくなる可能性も指摘されている。
 新日本監査法人は、2011年に損失隠しが発覚したオリンパスの監査も担当しており、業界では監査が甘いのではないかとの指摘も出ていた。同法人の影響力が低下することは、市場としては前向きに評価することになるだろう。

 ただ、今回の事件全体を考えると、違和感が拭えないのも事実である。監査法人の役目は、企業が作成した財務諸表の正確性をチェックするものであって、不正を見抜くことではない。財務諸表のチェックを通じて、結果的に不正が明らかになるだけのことであり、企業から報酬をもらって作業する監査法人ができることには自ずと限界がある。

 その点で考えれば、正確な会計を行い、これを市場に対して説明する義務を負うのは東芝の取締役会であり、当然、負うべき責任も東芝の取締役が最も重い。
 しかし東芝の経営陣は、十分な責任を負っているとは到底いえない状況である。しょせん外部組織に過ぎない新日本監査法人がこれだけ重い処分を受けていることと比較すると、東芝経営陣への処遇は明らかに不自然といってよいだろう。

 市場関係者の一部からは、今回の監査法人の処分は、結局のところスケープゴート捜しに過ぎないとの声も聞かれる。一連の不正会計がこれで幕を閉じることになれば、将来、同じような事件が再び発生することになるだろう。

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