ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

IMFの世界経済見通し。中国のくしゃみでロシアとブラジルが高熱ダウン

 

 IMF(国際通貨基金)は2016年1月19日、世界経済見通しの改定値を発表した。2016年の世界経済の成長率予測は、物価変動の影響を除いた実質でプラス3.4%となり、前回の見通しから0.2ポイント下方修正された。

imf201601

 IMFでは毎年4月と10月に世界経済の見通しを発表しているが、7月と1月に見通しの改定値を出している。今回の発表は2015年10月における見通しの改定値ということになる。
 世界経済の見通しが引き下げられたのは、原油安や中国経済の失速によって新興国経済の減速スピードが上がったことが主な要因。新興国の成長率予測は、前回見通しから0.2ポイント下がって4.3%となった。先進国経済はプラス2.1%と比較的堅調だが、新興国に足を引っ張られる形で、こちらも0.1ポイントの下方修正となっている。

 新興国経済の減速は中国が引き金になっているが、実際の影響の大きさは、ロシアやブラジルの方が圧倒的に大きい。ロシアに至っては0.4ポイントの下方修正となり、マイナス成長に転じた。ブラジルはもっとすさまじく、2.5ポイント引き下げられ、成長率はマイナス3.5%と壊滅的状況だ。

 一方の中国はプラス6.3%と前回予想が据え置かれた。2ケタ成長だった時代と比較すると激減だが、中国の経済規模は大きく、莫大な内需が何とか経済を支えている。新興国経済の図式は、中国がくしゃみをすると、ロシアやブラジルといった国が高熱でダウンするといった状況に近い。

 世界経済における唯一の機関車である米国の成長率は0.2ポイント引き下げられ、プラス2.6%になった。他国と比べると圧倒的だが、世界経済をすべて牽引するにはやはり力不足である。全世界的な成長率の鈍化は続く可能性が高い。

 日本はプラス1.0%となっており、前回見通しが据え置かれている。欧州は0.1ポイント上方修正されてプラス1.7%になった。日本だけが相変わらず低空飛行という状況に変化はない。

 - 経済

  関連記事

imf201306
IMFが最新の世界経済見通しを発表。日本は大型公共事業の効果で主要国トップの成長率

 国際通貨基金(IMF)は7月9日、最新の世界経済見通しを発表した。全世界の20 …

softbankson02
孫正義社長続投が急遽決定。総会の招集通知送付後というドタバタ人事

 ソフトバンクグループは2016年6月21日、ニケシュ・アローラ副社長が22日付 …

seiyujo02
政府による上からの構造改革がスタート。弊害はないのか?

 茂木経済産業大臣は2014年6月10日、石油業界の再編を促すため、産業競争力強 …

abenaikaku3ji
第3次安倍内閣が発足。経済最優先だが、再度の追加緩和頼み?

 第3次安倍内閣が本格的なスタートを切った。安倍首相は発足後ただちに財界に対して …

toyota02
トヨタの中間決算は絶好調。単なる円安効果なのか、本質的なカイゼンなのか?

 トヨタ自動車は11月6日、2013年4月~9月期の決算(中間決算)を発表した。 …

no image
石油で世界制覇を目論むロシア。危険なゲームに乗り出す英国。日本も巻き込まれるゾ!

 ロシアの国策石油会社の存在感が高まっている。  ロシアの国営石油最大手ロスネフ …

josei
女性の時間あたり賃金に、生産性向上のヒントがあるかもしれない

 麻生財務大臣による出産発言によって、安倍政権の女性活用政策に再び注目が集まって …

facebookcom
フェイスブックは先行投資で利益減少。まだ投資家は「待ち」の状態だが・・・

 SNS最大手の米フェイスブックは2015年4月22日、2015年1~3月期の決 …

bishonbu
通貨マフィアのディナー?教科書にも載っていない量的緩和策が突然メジゃーになったワケ

 国際決済銀行(BIS)本部で開かれる各国の中央銀行総裁による非公式の夕食会が、 …

nvidiaceo
ハードはタダの箱になる。世界的家電見本市CESで一気に主役交代の流れ

 世界最大の家電見本市「CES」が2016年1月6日から8日にかけて米ラスベガス …