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フェイスブックが予想外の好決算。インスタグラムが貢献か?

 

 SNS最大手の米フェイスブックは2016年1月27日、2015年10~12月期の決算を発表した。売上高は、前年同期比52%増の58億4100万ドル(約6890億円)、純利益は2倍以上の15億6200万ドル(約1840億円)となった。
 北米市場の売上高が急上昇し、全体の業績を支えた。利用者数の伸びに比して、北米の広告事業の増加が顕著となっており、収益構造が変化したことをうかがわせる。

facebookcom

 同社の収益には大きな偏りがある。全体の利用者数の伸びに対する売上高の伸びは北米や欧州や大きいが、アジアやその他地域は小さい。一方、利用者数の伸びは、アジアやその他の地域の方が圧倒的に多くなっている。つまり、北米と欧州以外ではマネタイズが出来ていないという構図だった。

 ここで同社には二つの選択肢が考えられる。アジアなど北米以外の地域でマネタイズできるようにするのか、北米に集中し、この地域で収益力をさらに高めるのかのどちらかである。同社は、人工知能や仮想現実など新しい技術への先行投資を強化しており、とりあえず北米地域の収益力強化を目指してきた。

 今期の北米における月間利用者数は前年同期比で5.3%の増加だったが、北米における売上高は58%も増加した。これは他の地域と比較して大きい数字である。数字の上では北米地域の再収益化に成功したことになる。

 同社は売上高の内訳を公表していないので詳細は不明だが、人工知能などに対する先行投資が完全に収益に結びついたのではなく、写真共有アプリであるインスタグラムの利用者が伸びたことが大きいと考えられる。
 インスタグラムの利用者は現在4億人を突破しており、1年で1億人のペースで増加している。写真共有アプリは、利用者増えればその分、確実に広告料の増大が期待できるため、手堅い収益源といえる。

 写真共有アプリによる収益拡大に成功したのだとすると、インスタグラムによる収益拡大はしばらく続くことになり、これは同社にとって時間的な余裕ができたことを意味している。

 今期の研究開発費は13億1400万ドルと引き続き高い水準を維持している。これまでは研究開発費が収益を圧迫する状況だったが、こうした懸念はとりあえず払拭された。研究開発の収益化については、中期的課題という位置付けになるだろう。

 - 経済, IT・科学 ,

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