ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

グーグルの決算が過去最高。単価下落でネットは再び消耗戦の時代へ突入

 

 米グーグルの持ち株会社であるアルファベットは2016年2月1日、2015年10~12月期の決算を発表した。売上高は前年同月比17.8%増の213億2900万ドル(約2兆5600億円)、純利益は同5.3増の49億2300万ドル(約5900億円)となった。
 広告単価が下落したが、広告のクリック数が大幅に増えたことで売上高が急拡大し、売上高、純利益とも過去最高益を更新した。

googlehead
 同社のビジネスは、基本的に広告単価とクリック数に依存している。これまで、広告のクリック単価が下がる一方、クリック数が増加することで同社の成長は維持されてきた。
 しかし2014年に入ってから単価の下落に歯止めがかかる一方、クリック数の伸びも鈍化傾向が鮮明になり、市場では一時、同社の成長も限界に来ているとの指摘が出ていた。

 だが前四半期から再び、広告単価の下落とクリック数の増加が始まり、今期にいたっては、クリック数が31%も伸びた。ネット利用者の裾野が再び拡大しており、同社は次のフェーズに進める可能性が高くなってきた。

 これまでの決算は、主力の広告事業と自動運転車などの新規事業がすべて包括して開示されていた。持ち株会社制への移行をきっかけに、今期からはセグメント別の情報が開示されている。
 新規事業の売上高は4億4800万ドル、営業損失は35億6700万ドルとなった。赤字金額そのものは巨額だが、純利益の額を下回っており、財務的には大きな問題にはならないだろう。ただ長期的にはこれがどの程度、収益に貢献するのかが評価されることになる。

 今回の決算で、広告単価の下落とクリック数の増加が鮮明になったことで、ネット業界は再び量の拡大を目指す時代に入ったの見方が強くなっている。広告ビジネスは儲からないが、市場規模は拡大するという消耗戦がさらに激しくなってくるだろう。
 同社の過去5年分(20四半期)の売上高、純利益、広告単価、クリック数、原価率などのグラフは「note」の有料ページで公開中。

 - 経済, IT・科学

  関連記事

obamatennengas
オバマ大統領が2020年までに米国は天然ガスの純輸出国になるとの見通しを明らかに

 メキシコなど中米諸国を歴訪したオバマ米大統領は5月4日、コスタリカで開催された …

no image
尖閣問題で自動車メーカーが悲鳴。だけど中国ではもともと売れてないんじゃないの?

 尖閣諸島問題を受けて、日本の自動車メーカーが大打撃を受けていると各誌が報じてい …

keitairyoukin
迷走する携帯料金引き下げ問題。日本の劣化を示す象徴的な事例

 携帯料金の見直しに関する議論が激しさを増している。高市早苗総務大臣は、記者団に …

zenjndaikaijou02
中国鉄道省の解体は日本の国鉄民営化と同じ。高度成長の終了を意味している

 中国・北京で開かれていた第12期全国人民代表大会(全人代=国会に相当)は17日 …

doruen
欧米の国債利回りが急低下。実は日銀による外債購入まで織り込まれている?

 日銀の量的緩和拡大が欧米の債権市場に大きな影響を与えている。政策決定会合が行わ …

part_s
パート労働者の時給が急上昇。コストプッシュ・インフレの前触れ?

 パートタイム労働者の賃金が大幅に上昇している。これまで低く抑えられてきた非正規 …

sanfranrengin
実はそれほど悪くない?サンフランシスコ連銀の米GDPに関する見解が話題に

 年率換算でプラス0.2%成長にとどまっていた2015年1~3月期の米GDP(国 …

noma
「世界一のレストラン」で食中毒。だが顧客にまた食べたいと言わせる料理の中身とは?

 世界最高のレストランとして有名なデンマークの「NOMA(ノーマ)」で、ノロ・ウ …

casino
カジノ解禁をめぐって依存症の問題が急浮上。だが本質はそこではない

 現在、政府内部で検討が進むカジノ解禁をめぐって、ギャンブル依存症に関する話題が …

kakugi02
古い自民党に先祖返り。2013年度税制改正大綱に見るアベノミクスの真実

 政府は1月29日、2013年度税制改正大綱を閣議決定した。税制改正大綱は、国会 …