ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

尖閣問題に関する玄葉外相の寄稿に中国女性報道官が反論。だが意外にもボロを出した

 

 尖閣諸島問題で中国にいいように振り回されてきた日本政府だが、久しぶりに中国側を逆翻弄している。玄葉外務大臣が英字紙に寄稿した論文をめぐり、中国側がボロを出す対応をしているのだ。

 玄葉外務大臣は国際的な英字新聞「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」に「岐路に立つ日中関係」と題して論文を寄稿をした。この中で、尖閣諸島は日本の領土であるサンフランシスコ平和条約で規定されているのに、中国政府はこれを否定しようとしていると指摘。「戦後の国際秩序を否定しようとしているのは日本と 中国のどちらか?」と中国側を批判した。
 厳密にいうとサンフランシスコ条約では、日本が放棄した領土に尖閣諸島が含まれていないというだけで、尖閣諸島が日本の領土であることを明示的に示したわけではない。だがこれは領土と主権をめぐる一種の覇権主義的争いであり、結果がすべてに優先する。


 好都合なことに中国側がこれに食いつき、珍しくボロを出している。中国外交部(外務省)の着任したばかりの女性報道官華春瑩氏は22日、記者会見において「尖閣諸島は日清戦争の過程で日本に盗み取られたもの」という中国独自の主張を改めて展開するとともに「サンフランシスコ条約は中国は締結しておらず認められない」と説明した。

 これは日本側が大いにその矛盾をつくべき事柄といってよい。サンフランシスコ条約の内容について中国側がそれを尊重しないというならば、日本が放棄した満州など旧植民地についても日本側はその所有を主張してもよいことになる。現状の国際秩序と完全に矛盾してしまう。

 これまで日本は諸外国に対して積極的に領有権問題をアピールしてこなかった。だが、今回の玄葉外相による寄稿と中国側の反応を見ると、アクティブな戦略には高い効果があることが分かる。今後の日本外交のよき指針となるだろう。

 - 政治

  関連記事

shukinpei07
習政権の腐敗撲滅運動。国営企業の報酬や党幹部の学歴にもメス

 中国で習近平指導部による腐敗撲滅運動がさらに激しくなっている。好待遇で批判の的 …

mof
財務省が物価連動債の発行再開へ。いよいよインフレ時代がやってくる。

 財務省が、物価に応じて元本が増減する物価連動国債の発行を再開する。物価連動国債 …

family3nin
課税対象の「個人」から「世帯」への見直しは、アベノミクスにも逆行する

 政府は少子化対策のひとつとして、所得税の課税対象を「個人」から「世帯」に変更す …

deblasio
異人種家族を持つ元左翼活動家がNY市長選に圧勝。アメリカはどこに向かっているのか?

 ブルームバーグ現市長の任期満了に伴うニューヨーク市長選挙が11月5日に実施され …

timo
レイア姫そっくりのウクライナ元首相、上告棄却で禁固刑確定

 職権乱用罪に問われていたウクライナのティモシェンコ前首相の控訴審で、上級裁判所 …

furyokuhatuden
自民党がエネルギーミックスについて提言。原発をめぐってとりあえず玉虫決着

 自民党は2015年4月、2030年時点における電源比率を定める「エネルギーミッ …

hongkongdemo
香港の選挙制度改革に対して中国が事実上のゼロ回答。民主派は猛反発

 3年後に行われる香港の行政長官選挙をめぐって、香港で緊張感が高まっている。中国 …

sistinchapel
ローマ法王の選出会議(コンクラーベ)開催が早まる。イタリア大衆紙では陰謀論が沸騰!

 高齢を理由に辞任を表明したローマ法王ベネディクト16世の後継者を選ぶ会議(コン …

kenpou
国会の憲法審査会がスタート。だが天皇制や9条をめぐる議論はトンチンカンなものばかり

 衆議院憲法審査会は3月14日、安倍政権発足後初の会合を開き、日本国憲法における …

contena
韓国大統領選はFTAをめぐって政策が真っ二つ。日本のTPP論争にも影響か?

 12月に行われる韓国大統領選挙において、2大候補者の経済政策が真っ二つに割れて …