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消費と生産の低迷がより鮮明に。1~3月期のGDPは連続のマイナス成長か?

 

 年明け後の各種経済指標が冴えない。消費・生産ともに低迷しており、このままの状態が続いた場合、前期に引き続いて、2016年1~3月期のGDPもマイナスとなる可能性が高まっている。

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 総務省が29日に発表した2月の消費支出(2人以上の世帯)は26万9774円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比1.7%の増加となった。一部メディアは「消費が拡大」と報じたが、実態は異なる。
 今年はうるう年で2月が前年よりも1日多い。この分を修正すると前年同月日でマイナス1.5%となり、消費の低迷は続いていることになる。2015年において消費が前年を上回ったのは実は2回しかなく、2014年もやはり2回しかなかった。過去2年間、実質消費は連続してマイナスが続いていることになる。
 前月との比較でも1月はマイナス0.6%だったので、2月もマイナスと仮定すれば、3月によほどの回復がない限り、1~3月期の消費は期待できないことになる。

 需要が高まらなければ生産も低迷する。経済産業省が30日に発表した2月の鉱工業生産指数(速報値)は、季節調整済の前月比でマイナス6.2%と東日本大震災以来の大幅減となった。
 1月はプラス3.7%、3月の見込みはプラス3.9%なので、1月から3月を連続するとほぼ横ばいである。3月の数字が見込みを下回った場合、1~3月の生産もやはりマイナスに転じてしまうだろう。

 個人消費はGDPの6割を占める屋台骨である。個人消費の低迷に加え、世界経済の鈍化懸念から設備投資も抑制気味となっている。10~12月期のGDPはマイナス成長となってしまったが、今期についてもGDPが拡大する要素が見当たらない。2期連続のマイナスということになれば、景気後退が本格的に意識されることになる。

 安倍政権としては、消費増税を再延期し、大規模な財政支出でこれを乗り切る方針と思われる。だがGDPの低迷が、これまで進めてきたアベノミクスの否定という形になると状況は深刻である。この状況で金融緩和をストップしてしまうと状況をさらに悪化させる可能性があるからだ。
 金融緩和を無理に推し進めればインフレ懸念が、財政支出に頼れば政府債務問題が、何もしなければ景気後退が意識されることになる。日本経済はいよいよ八方塞がりの状況となりつつある。

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