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「賃上げETF」がいよいよ上場へ。投信会社にとっては確実に売れるオイシイ商品

 

 積極的に賃上げや設備投資を行う企業の株式を組み込んだETF(上場投資信託)が上場する。これは日銀が組成を促した商品であり、市場では「賃上げETF」などと揶揄されているが、どの程度のパフォーマンスを示すのは未知数だ。

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 日銀は昨年12月の金融政策決定会合において、年間3兆円としていたETFの購入枠に加え「設備・人材投資に積極的な企業の株式を組み入れるETF」も追加購入する方針を決定した。政府の意向に沿った企業の株価が上昇しやすくなる環境を整え、量的緩和策を補完することがその目的である。

 当初はJPX日経400に連動するETFを買い入れるが、この政策に合致するETFが組成された場合には、速やかに買入対象に加える。つまり、日銀の要望に合致するETFを組成すれば、必ず日銀が買うことを保証したということである。

 販売が確実視される商品であり、各社にとってはこれほど「美味しい」ビジネスはない。これを受けて、野村アセットマネジメントと大和投信が新型ETFを東証に申請、日興アセットマネジメントなど各社も同様の商品の上場を予定している。

 投信会社としてはこれでよいが、この商品を購入する一般投資家にとって気になるのは、この投信のパフォーマンスである。これは各社の具体的なポートフォリオがどうなるのかで大きく変わってくるが、投資する場合には注意が必要となるかもしれない。

 賃上げや設備投資の余力が大きい企業は高収益であることが多いので、こうした企業に投資すれば儲かる可能性が高いというのは一般論としては成立するだろう。

 ただ、賃上げはどちらかというと遅行指標であり、利益が上昇した後に賃金が上がってくる可能性が高い。賃上げを重視しるぎると、すでに株価が上がり切ってしまった銘柄に投資してしまうリスクがある。

 設備投資については質が問題となる。事業構造の転換ができず、価値が低下することが分かっている液晶パネルに、数兆円もの金額を投資し続けたシャープのような企業もある。単に設備投資の金額が大きい、あるいは伸び率が高いといった指標だけでは不十分だろう。

 現実には、賃上げと設備投資を重視したETFを謳いつつも、従来の指標も同様に重視する運用方針となる可能性が高く、パフォーマンスも他のアクティブ・ファンドと大して変わらないかもしれない。その意味では、日銀が金融機関のビジネスを支援しただけと解釈することもできる。

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