ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

新しい中国大使は有能な実務官僚。だが田中真紀子大臣からツメられ入院したひ弱な面も

 

 政府は22日午前の閣議で、急死した西宮伸一中国大使の後任として木寺昌人官房副長官補を中国大使として任命する人事を決定した。木寺氏は12月下旬に着任する見通し。

 丹羽宇一郎現中国大使は伊藤忠商事出身。戦後初の民間人出身中国大使として、民主党政権における「政治主導」の象徴とされた。だが、東京都の尖閣諸島購入計画を批判したことで「中国寄り」と批判され、事実上の更迭が決まっていた。だが後任大使として任命された西宮伸一外務審議官が着任前に急性心不全で急死。10月に急遽木寺氏を内定していたが、ようやく正式な着任となる。

 木寺氏は東京大学法学部卒業。外務省入省後、アジア局中国課、経済協力局無償資金協力課長、大臣官房会計課長 国際協力局長、官房長を歴任した後、内閣官房副長官補に任命されている。外国語研修はフランス語で、外務省における最大派閥の北米グループにも、中国閥(いわゆるチャイナスクール)にも属していない。
 外交官としてよりも内局でのキャリアが長い典型的な官僚タイプで、悪化している中国との関係改善のため、官邸との意思疎通や調整能力が買われたと考えられる。ただ外務省の不正会計問題が発覚した際、会計課長として田中真紀子外相の矢面に立たされ、プレッシャーに負けて病気療養したというひ弱な側面もある。

 中国外務省の華春瑩副報道局長は記者会見で、「日中関係を再び健全な軌道に戻すために積極的に努力してほしい」と期待を表明した。
 調整型の木寺大使が就任したことで、中国との関係改善はとりあえず実務レベルからのスタートとなる。中国も指導部交代の最中であり、日本も総選挙を控えている。事態が急激に展開することはしばらくの間なさそうである。

 日本国内の事情を徹底的に調べ上げる中国当局のこと、木寺氏のプレッシャーに弱い側面はすでに研究しつくしているはずだ。中国側はいきなり「圧迫面接」を喰らわせてくるかもしれない。木寺氏のふんばりを期待したい。

 - 政治

  関連記事

kankokuhoudoukan
セクハラ疑惑の報道官。韓国で釈明会見を開くも証言矛盾との指摘

 韓国の朴槿恵大統領の訪米に同行中、セクハラ疑惑を起こして解任された尹昶重(ユン …

seichousenryaku201406
新成長戦略の骨子が明らかに。従来とはうって変わって構造改革的な要素が前面に

 政府の産業競争力会議は2014年6月10日、今月下旬に閣議決定が予定されている …

Hillary Clinton
ヒラリー氏が次の大統領選に出馬?だが共和党はもっと大きな隠し球が・・・

 米国では、2016年の大統領選挙に向けた動きがすでに始まっている。今年2月に国 …

kakusazini
所得格差を示すジニ係数は過去最大。しかし累進課税などで最終的な格差は縮小

 厚生労働省は2016年9月15日、2014年度における所得再分配調査の結果を発 …

amari02
波紋を呼ぶ消費税還元セール禁止法案。政府がゴリ押しする真意は?

 政府が消費税還元セールの実施を禁止する法案を衆議院に提出したことについて、小売 …

capitolhill
米財政問題に関する与野党合意が成立。政府機関閉鎖は完全に回避へ

 米国議会の超党派協議会は2013年12月10日、2014年度(2013年10月 …

murayamakato
村山元首相と加藤元幹事長が中国を訪問。元気満々な村山氏と足元がフラつく加藤氏

 親中国派の政治家として知られている村山富市元首相と加藤紘一元自民党幹事長が28 …

mof03
財務省が幹部人事を発表。ようやくイレギュラーな人事が収束に向かう?

 財務省は2017年7月5日、幹部人事を発表した。事務次官だった佐藤慎一氏の後任 …

nenkintecho
増やすも地獄、減らすも地獄。年金財政は袋小路に入りつつある

 年金制度改革が袋小路に入り込んでいる。年金の国庫負担増額のメドが立たないことか …

putin
ロシアが軍の再編と近代化を推進。北方領土駐留軍の戦力も強化

 ロシアが軍の再編と近代化を進めている。  ロシア海軍は、このほど、モスクワにあ …