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日本でもビットコインがようやく準通貨として認定。利用者保護や市場拡大に期待

 

 ビットコインなどインターネットで流通する仮想通貨について、「モノ」ではなく「通貨」に近い存在として認め、政府の監督下で健全に育成するための法律が2016年5月25日、参議院本会議で可決成立した。ビットコインが世界的に普及しているという現状に、ようやく法律が追い付くことになる。

bitcoin

 ビットコインをめぐっては、2014年に国内の取引所である「マウントゴックス」が経営破たんしたことから、ビットコインをどう位置付けるのか国際的な議論となった。
 日本政府はいち早くビットコインは「通貨」ではなく「モノ」であるとの位置付けを明確にしてしまい、規制や保護の対象とはしなかった。このため日本では、ビットコイン取引所などは、消費者保護の対象となっておらず、安心して消費者が購入できる環境にはなっていなかった。また理論上、取引には消費税が課されるなど、仮想通貨の普及には逆風となっていた。

 一方、米国など主要各国は、ビットコインの将来性を考え、逆に通貨として認める方向制で法整備を進めてきた。一部の議員からグローバルな状況と逆行する日本の方向性を疑問視する声が出てきたことから、ようやく日本でもビットコインを通貨として認める方向で検討が始まり、今回の改正資金決済法の提出となった。

 法律では、仮想通貨の定義について、財産的な価値があり、物品やサービスの購入に使用したり、既存通貨との交換ができるもの、としている。これまでただのモノだったビットコインについて、ようやく通貨に近い存在であると認定した。

 その上で、仮想通貨を取り扱う事業者については、金融庁への登録を義務付ける。登録事業者は、財務状況や消費者保護のための措置が講じられているのかについて監査を受けることが求められ、政府は必要と判断した場合は、業務停止命令を出すこともできる。これまで一切の措置が講じられていなかったことを考えると大きな前進である。

 今回の法改正によって市場の拡大や利用者保護が進むことが期待されるが、タイミングとしては、やはり遅すぎた感は否めない。
 インターネットの分野は、ほとんどが米国主導で、日本はそれに追随するという図式が続いていたが、ビットコインの分野だけは、唯一、日本が主導権を発揮できそうな分野であった。だが、マウントゴックスの破たんによって、国内ではヒステリックな反応が目立つようになり、政府はいかがわしいものとして、これを放置してしまった。

 この間、諸外国は法整備を着々と進め、日本と諸外国の状況は逆転してしまっている。それでも日本はビットコインをめぐるビジネスが活発な地域であることには変わりはなく、今からでも挽回は可能である。今回の法改正をきっかけに、より積極的に法整備を進めていくことが重要だろう。

 - 経済, IT・科学 ,

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