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グーグルとフェイスブックが好決算。ただ、従来路線の延長で目新しさはなし

 

 ネット企業大手のグーグルとフェイスブックが共に好決算を発表した。ただ両社とも収益構造が大きく変わったわけではなく、従来のモデルを深掘りした結果である。もう一段の成長フェーズに入ったのか、いよいよ成長が頭打ちなのかは評価が分かれるところだ。

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 グーグルの持ち株会社であるアルファベットは2016年7月28日、2016年4~6月期決算を発表した。売上高は前年同期比21.3%増の215億ドル(約2兆2500億円)、純利益は同24.1%増の48億7700万ドル(約5100億円)だった。

 同社の収益は基本的に広告のクリック数とクリック単価の掛け算で決まる。これまで広告単価は低下の一途を辿っており、クリック数の増加が補う形で増収増益が続いてきた。
 一時は単価の下落が下げ止まったかに見えたが、このところ単価の下落がさらに加速している。一方、広告のクリック数も増加しており、今回の決算もこれに支えられた格好だ。広告の絶対量を増やすゲームをどこまで続けられるかが同社の成長のカギを握る。

 一方、フェイスブックは北米市場への依存がさらに高まった。同社の売上高は前年同期比59.2%増の64億3600万ドル(約6800億円)、純利益は同2.9倍の20億5500万ドル(2100億円)となった。
 北米地域の広告が大幅に伸びたことが好決算の要因だが、北米の利用者数は1年間でわずか6.1%しか伸びていない。アジアなどでは20%近い伸びを示しているが、北米と欧州以外は広告収入に結びついていない。

 当初、同社は北米以外の地域でのマネタイズを志向したが、思うように進まず、北米地域での広告収入強化に舵を切っている。ただ、利用者が増えない中で広告収入を増やすやり方には限度がある。実際、同社幹部も売上が頭打ちになる可能性について言及している。

 グーグルとフェイスブックは、従来の広告に変わる新しい収益源を模索し、投資も行っているが、これらの新規事業が十分に育っているわけではない。両社とも従来路線を深堀することで好決算を達成したが、来期以降も、同じ傾向を維持できる保証はない。

 アップルは2期連続で大幅な減収減益となったが、市場予想を上回ったことから株価は逆に上昇した。このことは、アップルは市場から高成長を期待される企業ではなくなったことを意味している。グーグルとフェイスブックも同じ道を辿るのか、それとも期待成長が大きい状態を維持できるのか。来期以降の決算が注目される。

 - 経済, IT・科学 ,

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