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高樹沙耶容疑者の逮捕で医療用大麻への関心が高まっているが・・・

 

 大麻取締法違反で逮捕された元女優の高樹沙耶(本名:益戸育江)容疑者が、医療用大麻の解禁を訴える活動をしていたことから、医療用大麻への関心が高まっている。
 高樹容疑者本人が、どのような目的で医療用大麻の解禁について訴えていたのかは何とも言えないが、諸外国では大麻解禁の流れが加速しており、日本においても対応を考える必要が出てきている。

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 日本では大麻を所持することは大麻取締法で禁止されているが、諸外国では大麻が合法なところも少なくない。欧州はかなり寛容で、スペイン、オランダ、ベルギー、ドイツなど一定の制限下で大麻を使える国は多い。

 薬物やアルコールに極めて厳しいのは米国で、現在でも連邦法では禁止となっているが、州法では医療用大麻を認めるところが増えてきている(コロラド州やワシントン州などでは医療用のみならず嗜好用の大麻についても合法化された)。大麻解禁論者が主張するように、大麻合法化が国際的な流れというのは事実だろう。

 ちなみに日本は戦前までは衣類などに大量に大麻を使用していたことから、ごく日常的に大麻が存在していた。GHQ(連合国軍総司令部)による日本占領をきっかけに急遽、大麻取締法が成立し、全面的に禁止となったという経緯がある。

 医療用の大麻は末期がん患者の痛みの抑制などに大きな効果があるといわれており、解禁派はそれ以外にも多くの効用があると主張している。過剰に摂取しなければ、健康に害を与えないということも、ある程度まではコンセンサスが得られている。

 現時点では違法であるものの、もともと大麻が日常的に存在していたという日本の歴史的経緯や、国際的な潮流を考えた場合、議論そのものを排除する必要はないと考えられる。

 もっとも現実に合法化ということになると、いろいろと問題が出てくるのは事実だ。各国政府が大麻の合法化に対して熱心なのは、国家が管理することで税収が増えるからである。麻薬を合法化すれば、それは必ず政治利権となるので、別の弊害が発生する可能性を考えなければならない。

 特に日本の場合、薬物の国家管理については暗い歴史がある。太平洋戦争中、日本は旧満州においてアヘンの大量密売を行い莫大な収入を得ていたほか、大麻と比較して依存性が極めて高く危険な薬物である覚醒剤のメタンフェタミン(ヒロポン)を兵士に服用させていた。旧満州におけるアヘン利権で得た資金が岸信介元首相の政治資金になっていたのは有名な話である。
 戦後においても、税収確保を優先するという立場から喫煙が推奨され、現在でも公共の場における禁煙レベルは先進国では最低水準のままである。

 大麻合法化の議論を行う場合には、大麻の効用や健康への影響という医学的な観点に加えて、政治的、社会的な観点も必要となるだろう。

 - 政治, 社会 ,

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