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トランプ政権における安全保障面での一部人事案が明らかに。対テロ強硬派が揃う

 

 トランプ政権の安全保障分野の陣容が徐々に見えてきた。トランプ氏はオバマ大統領を上回る孤立主義になるとの見方もあったが、少なくとも安全保障の面では、必ずしもそうとは言えなくなってきた。

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 米国の安全保障政策の立案に極めて大きな影響力を持つ安全保障担当大統領補佐官には、オバマ政権下で国防情報局長官を務めていたマイケル・フリン氏が指名された。フリン氏は、陸軍の退役中将であり、アフガニスタンやイラクにおいて情報関係の任務を数多く経験している。対テロ対策の専門家といってよい人物である。
 以前は民主党員だったが、国防情報局長官時代に上層部と意見が合わず、退任を迫られたことなどから、オバマ政権批判に転じていた。フリン氏は以前はテロ容疑者に対する水攻めなど過酷な尋問に反対していたが、現在では否定しないといわれる。

 ロシアとは対テロで協力する必要があるとの立場で、日米安保も重視している。フリン氏が補佐官に就任するということになれば、対テロは強硬路線に転じ、とりあえずアジア太平洋地域は現状維持ということになるかもしれない。

 対テロの諜報活動を担うCIA(中央情報局)長官には、マイク・ポンペオ下院議員が指名された。ティーパーティが支持母体であり共和党では最右派に属する政治家である。
 米国情報機関の監視を暴露したCIA元職員エドワード・スノーデン氏について「死刑にすべきだ」と発言したり、テロ容疑者に対する拷問を主張するなどかなり過激な人物として知られる。

 陸軍士官学校出身で軍務の経験もあるが、若くして軍を除隊しており、幹部としての経験はない。CIA長官にこうした人物が就任するケースは少なく、テロ容疑者などに対して厳しい姿勢で望むというトランプ政権のイメージを体現した人事といえるかもしれない。

 フリン氏が中東に対する軍事的関与についてどのようなスタンスを持っているのかは不明だが、この人事を見る限りは、孤立主義というよりも、テロ対策を重視してきたブッシュ政権に近いイメージがある。

 最終的な安全保障政策は、国防長官と国務長官が決まらなければはっきりしないので、現時点では何ともいえないが、テロ対策が一気に強化されることだけは間違いなさそうだ。

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