ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

FRBが予定通り追加利上げを決断。内容は想像以上にタカ派で、すでに金融引き締めに転換?

 

 大方の予想通り、FRB(連邦準備制度理事会)が追加利上げを決定した。ただ内容は想像以上にタカ派で、しかもトランプ経済の影響はまだ考慮されていない。もしトランプ新大統領が公約を実現した場合には、利上げペースが加速することも考えられる。FRBの金融政策はすでに緩和から引き締めに転じた可能性が高い。

ieren03

  米国の中央銀行にあたるFRBは2016年12月14日、FOMC(連邦公開市場委員会)において、短期金利の指標となるフェデラルファンド金利(FF金利)の目標を0.25%引き上げた。これまでは年0.25~0.50%だったが、15日からは0.50~0.75%となる。FRBが金利を引き上げるのは、ゼロ金利解除を決定した2015年12月のFOMC以来、1年ぶり。

  FRBのイエレン議長は、今年後半から米国経済が加速しており、賃金も上昇していると指摘。米国経済が順調に成長していることに対応した利上げであることを強調した。FRBが追加利上げに踏み切ることは既定路線だが、今回の決定にはトランプ経済の影響は考慮されていない。
 トランプ新大統領が大型公共投資と減税という公約を実現した場合には、米国経済はさらに加速し、金利が上昇する可能性が出てくる。現在、FRBでは2017年中に3回の利上げを行うことをメイン・シナリオとしているが、これが4回以上に増える可能性もある。

  FRBはこれまで追加利上げに言及しながらも、緩和的な姿勢を維持するというスタンスだった。だが、今回のFOMCはこれまでとは雰囲気が異なっている。金融政策が緩和から引き締めに転じた可能性も出てきたとみてよいだろう。

 市場もこうした状況を織り込み始めている。FMOCの声明発表後、株価は一旦上昇したが、その後は下落。一方、債券市場では急速に金利が上昇し、為替もドル高が進んだ。最終的にはトランプ経済次第だが、2016年とは市場の環境が180度変わったことは認識しておく必要がありそうだ。

 日銀は今のところマイナス金利政策を続けているが、米国の金利上昇が加速した場合、これを維持することは容易ではない。2017年は日本の金融政策にとっても大きな転換点となる可能性が高い。

 - 経済 , , ,

  関連記事

imf201501
IMFが2015年の世界経済見通しを発表。米国だけが大幅上方修正

 IMF(国際通貨基金)は2015年1月20日、世界経済見通しを発表した。201 …

panasanyo
三洋電機が完全消滅へ。ところで三洋はもともとパナソニックだって知ってました?

 パナソニックは2011年に戦略的買収を実施した三洋電機を事実上解体する。日本経 …

young
EUの失業率が過去最悪で若年層対策に1兆円投入。日本での関心は低いまま

 EU(欧州連合)首脳会議は6月27日、若年層の失業対策に2年で総額80億ユーロ …

mof05
国債なんてもう要らない。プライマリーディーラー返上で三菱UFJが財務省に宣戦布告?

 三菱東京UFJ銀行が、有利な条件で国債の入札に参加できる「国債市場特別参加者」 …

imf201601
IMFの世界経済見通し。中国のくしゃみでロシアとブラジルが高熱ダウン

 IMF(国際通貨基金)は2016年1月19日、世界経済見通しの改定値を発表した …

siemense
GEやシーメンスが相次いでソフト会社を買収。IoT陣営作りは最終段階?

 IoT(モノのインターネット)時代の到来を見据え、世界レベルの業界再編が相次い …

kosokudoro02
財政投融資のあり方に関する議論が財務省でスタート。焦点は官製ファンドなど産業投資

 財務省は従来の財政投融資のあり方を検証し、今後の方向性を見極める作業に着手した …

drugstoa
規制緩和の象徴が今度は規制強化の立場に。市販薬ネット販売規制に見る栄枯盛衰

 市販薬の新しいネット販売ルールを議論する厚生労働省の検討会議は9月20日、市販 …

nichigin04
日銀が追加の量的緩和策を見送り、金融政策を現状維持とした理由

 日銀は2014年4月8日、金融政策決定会合を開催し、金融政策の現状維持を決定し …

nodazeichou
与党が2014年度税制改正大綱を発表。目玉はなくインパクトにに欠ける内容に終始

 自民・公明の両党は2013年12月12日、2014年度の税制改正大綱を決定した …