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民生品を使って低コスト化を狙ったJAXAの小型ロケット打ち上げ失敗。データ送信途絶える

 

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2017年1月15日、超小型衛星を運ぶ小型ロケット「SS-520」の4号機を打ち上げたが、データ通信に異常が発生し、打ち上げは失敗に終わった。今回の打ち上げは民生品を活用し低コスト化を目指すプロジェクトだったが、スタート地点から躓いてしまった。

jaxass520

 今回打ち上げたロケットは、1998年に1号機が打ち上げられた観測ロケットSS-520をベースに改良を施したもの。従来は2段ロケットだったが、今回は3段目を追加し、超小型衛星を軌道に投入する予定となっていた。
 3段目の開発には民生品の電子部品が多用された。コストが安い民政部品を使用することでコストを低下させることが主な目的である。宇宙開発は国威発揚を目指してコストを考えずに実施するものから、採算を重視したビジネス用途へのシフトが進んでいる。今回のプロジェクトは日本の宇宙開発においてもコスト競争力を確保することが目的だった。

 SS-520の4号機は、午前8時33分に鹿児島県内之浦の宇宙観測所から打ち上げられたが、20秒後にロケットからのデータ通信(テレメトリー)が途絶えてしまった。本来であれば、2段目に点火する予定だったが、飛行計画ではロケットの状態が分からない状態で2段目以降に点火することはできないルールとなっており、これに従って点火を見送った。結果としてロケットは2段目以降に点火できず海上に落下した。

 点火を見送った判断は正しいが、もっとも重要なデータ通信の機能を失ってしまったのは大きな失態である。3段目については今回が初めての投入になるが、1段目と2段目については打ち上げ実績がある。なぜデータが途絶えてしまったのか、徹底的な原因究明が求められる。

 今回のプロジェクトはJAXAの長期的な計画にはなかったもので、経済産業省の2015年度宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業の採択を受けて急遽、発表になったという経緯がある。予算が付いたことがプロジェクトを開始するきっかけになった可能性があるが、これが今回の失敗に影響したのかは不明である。技術面での検証に加えて、スケジュールなどに無理がなかったのか、手続き面での検証も必要かもしれない。

 - 政治, IT・科学

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