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メガバンク各行が一斉に住宅ローン金利を引き上げ。金融市場に何をもたらすか?

 

 メガバンク各行が4月に入って住宅ローン金利を一斉に引き上げた。トランプ経済の影響によって長期金利が上昇に転じたことがその理由だが、国内では不動産向け融資の加熱が取り沙汰されている時期だけに、少々気になる動きといえる。

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 三菱UFJ銀行は4月1日からにおける住宅ローン金利を大幅に引き上げた。10年固定特約型で金利がもっとも優遇されるタイプの金利は1.05%となり、3月から比較すると0.5%の上昇となる。同行は金利引き下げキャンペーンを実施していたため上昇幅が大きくなったが、三井住友銀行も0.25%引き上げて1.05%にするなど、各行は同じ動きを見せている。

  日銀が2016年2月にマイナス金利を導入して以降、住宅ローンの金利は一気に低下が進んだ。金融機関の利ざやは低下するが、それでも住宅ローンをはじめとする不動産融資は、金融機関にとっては収益を上げる数少ない機会であった。

 このため、各行は不動産融資に力を入れており、特にアパート向けの融資は相続税対策もあり、顕著な伸びを示してきた。人口減少地域であるにもかかわらずアパート建設が進むケースもあり、一部からはバブルの懸念も指摘されている。日銀もこの事態を注視しており、2017年における考査方針の重点項目に不動産融資が盛り込まれた。

 今回、各行が住宅ローンを引き上げたのは、トランプ経済によって長期金利が上昇していることが背景にある。日本の場合、マイナス金利政策が継続しており、このまま金利上昇が継続すると見る向きは少ない。ただ米国経済が順調に回復し、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が金利の引き上げを急いだ場合、日本の国債市場にも金利上昇圧力がかかる可能性は否定できない。

 現在の経済状況で金利が不用意に上がってしまうと、不動産融資の急激な縮小を招き、金融市場が混乱する可能性がある。今回の金利引き上げが、スムーズな融資正常化を促すきっかけになるのであれば、むしろ好ましい動きといってよいだろう。

 マイナス金利を導入しているのは日本だけではないが、日本における長短の利ざやは極端に低い。ここまで利ざやが小さいとマイナス金利がもたらすメリットよりも弊害が大きくなってしまう。マイナス金利を継続するにしても、その枠組みの中での正常化が必要だろう。異常な水準の低金利はそろそろボトムということのなのかもしれない。

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