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トランプ政権が税制改革案を発表。総額には触れずじまいだが、内容はほぼ想定通り

 

 トランプ政権は2017年4月26日、もっとも注目されていた公約の一つである税制改革に関する基本方針を明らかにした。法人税を35%から15%に引き下げ、所得税の税率構造を簡素化する。減税規模の総額は明らかにしなかったが、内容的には事前の予想通りだったことから市場には安心感が広がっている。

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 法人税改革ではこれまで35%だった連邦法人税率を15%まで引き下げる。共和党内には20%程度が妥当という議論もあったが、トランプ政権側が押し切った格好だ。米国が法人税を大幅に引き下げるのは、46%から34%への減税を行ったレーガン政権以来のことになる。

 個人の所得税については、最高税率を39.6%から35%に引き下げるとともに、これまで7段階だった税率を簡素化し、10%、25%、35%の3段階とした。基礎控除の引き上げを行うことで中間層の減税効果を大きくする一方、富裕層向けには、相続税の見直しや株式のキャピタルゲイン課税の引き下げなどを実施する。

 一連の施策が実施された場合、10年で3兆5000億ドル(約380兆円)程度の経済効果が見込めるとされるが、財源のメドは十分に立っておらず、国債増発は避けて通れない。説明に立ったムニューシン財務長官は減税規模について一切触れておらず、議会との調整が難航していることを伺わせた。

 規模はともかくして内容的にはトランプ氏が以前から主張してきたものであり、市場には安心感が広がっている。少なくとも税制改革がすべて頓挫するというリスクはかなり後退したとみてよいだろう。

 ただ議会の財政規律派との調整がつかず、減税規模が小さくなる可能性は残されている。議会との調整をうまく進めることができるのかが今後のポイントとなるだろう。

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