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地域の所得格差がじわじわと拡大。株価が上昇するとさらに格差が広がる

 

 地域による所得格差が拡大している。もっとも所得が高い自治体と低い自治体では平均所得に5倍以上の差がある。今後は人口減少に伴う都市部への集約化が進む可能性が高く、こうした傾向がさらに顕著となるかもしれない。

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 総務省が発表した2016年度「市町村税課税状況等の調(しらべ))」によると、住民1人当たりの課税対象所得がもっとも高かったのは東京都港区で1111万円だった。2位は千代田区の916万円、3位は渋谷区で772万円だった。

 もっとも所得が低かった自治体は198万円なので、港区の住民は5.6倍の収入がある計算だ。昨年の調査では格差は5.2倍だったので格差は拡大しているが、6.5倍もあった2014年と比較すると格差は縮小している。

 格差がこれほど上下するのは、所得が大きい自治体の住民の所得にブレがあるからだが、その理由は株式や不動産の売却益である。課税対象所得には株式の売却益や配当なども含まれるため、株価が上昇すると港区などの所得が急上昇する。
 アベノミクス相場以前の港区民の所得は943万円しかなく、もっとも低い自治体との格差は4.9倍しかなかった。つまりアベノミクスによる株高が格差を拡大させたことになる。

 では株価とはあまり関係しない給与所得で見ると格差はどうなっているだろうか。給与所得だけを対象にした場合、1位となったのはやはり港区で893万円だった。もっとも所得が低い自治体との格差は4.5倍だが、2010年は4.2倍、2014年は4.3倍、2015年は4.4倍と、格差は年々拡大している。

 結局のところ地域による所得格差は確実に進行しており、株価の水準でその値が上下するというのが実態である。高額の所得があると、余剰資金を投資に回しやすく、ここに株高が加わると所得が大きく伸びるというメカニズムだ。

 地域格差は同一自治体の中でも発生している。東京23区の中でもっとも所得が低かった足立区は335万円となっているので、港区の3分の1以下ということになる。23区で物価はそれほど変わらないことを考えると、所得が低い区では苦しい生活を余儀なくされる。

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