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トランプ大統領はもう予算に興味がない?外遊中に予算教書提出の前代未聞

 

 米国のトランプ政権が初の予算教書(正式版)を議会に提出した。当初は予算教書の提出そのものが危ぶまれていたことを考えるとかなりの前進ではあるが、内容はやはり具体策を欠くものとなった。
 ロシア疑惑問題で議会が混乱していることや、トランプ氏が予算に関心を寄せなくなっていることもあり、教書がそのままの形で実現する可能性は低いとみられる。

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 予算教書の発表は、政権初期における重要なイベントのひとつとされており、通常であれば大統領が教書について演説するのが慣例となっている。ところが今回の教書はトランプ氏の外遊中に発表され、自身の口で予算案について説明することはなかった。これはトランプ氏が予算についてあまり関心を寄せなくなった証拠といえる。

 実際、今回の教書は実現性を欠く内容となっている。教書に先立ちトランプ政権は大型減税の概要を発表しているが、財源をどう手当するのかが焦点となっていた。当初の予想とは異なり国債の増発ではなく、歳出削減と経済成長でカバーするシナリオとなっている。数字の上では、10年間で3.6兆ドル(約400兆円)の歳出を削減し、財政収支も同じく10年で黒字化する。

 歳出削減については、低所得者向けの医療補助や生活保護などを削減したり、石油備蓄を放出することなどで対応するが、減税によって歳入が減る分については、経済成長の見積もりを高くすることで対処している。
 経済成長による税収増は、今後10年間で2兆ドルに達するとしているが、この税収増を実現するためには実質3%の成長が必要となる。現実には2%台の成長にとどまる可能性が高く、その場合には予算教書は絵に描いた餅になってしまう。

 米国では予算の権限は議会にあり、教書はあくまで大統領の要望を記したものに過ぎない。現時点においてこの教書の内容が正式な予算案に反映される可能性は低く、何らかの修正が加えられることになる。

 国債の大幅な増刷で財源を確保することになるのか、大型減税の規模を縮小するのかについては、議会共和党のスタンス次第だろう。あくまでトランプ政権を支持するということであれば、何らかの妥協案が模索されることになるが、ロシア問題が大きくなり、議会が大統領と距離を置いた場合には、予算の審議が頓挫するリスクが生じてくる。

 教書が出たこと自体はプラスの材料だが、トランプ政権をとりまく経済的な状況が大きく変わったわけではない。

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