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仏マクロン政権がガソリン車の販売禁止を提言。ボルボなど欧州メーカーもEVシフトへ

 

 フランスのマクロン政権が、2040年までにガソリン車の販売を禁止するという野心的な目標を打ち出した。スウェーデンのボルボも、主要自動車メーカーとしては初めて、ガソリン車もしくはディーゼル車の全廃を表明した。自動車業界のEV(電気自動車)シフトが鮮明になりそうだ。

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  マクロン政権のユロ・エコロジー相は2017年7月6日、2040年までにガソリン車とディーゼル車の国内販売を禁止する方針を明らかにした。ユロ氏は同時に、2022年までに石炭火力発電から撤退することや、現在7割を超える原発依存度の5割までの引き下げも発表している。

 ユロ氏は、フランスでは有名な環境運動家として知られており、ユロ氏の入閣はマクロン政権の目玉人事と言われていた。マクロン氏の政治的手腕は未知数だが、大統領選後に行われた国民議会選挙ではマクロン新党が7割の議席を確保したことを考えると、実現の可能性は高い。

 タイミングを同じくしてスウェーデンの自動車メーカーであるボルボ・カーが、2019年以降に発売するすべてのモデルについてEVもしくはハイブリッド車(HV)にするという計画を明らかにした。ガソリン・エンジンやディーゼル・エンジンのみを搭載したモデルは2025年頃には同社のラインナップから消滅する見込みだ。

 両者の動きは決して偶然ではないだろう。フランスなど欧州にとっては、米国が地球温暖化の枠組みである「パリ協定」から離脱したことで、国際政治における主導権を取り戻すまたとないチャンスとなっている。

 次世代エコカーとしてEVがその中心になることはほぼ確実視されているが、具体的なスケジュールについては様子見の雰囲気が強かった。だが、ここに来てフランス政府がその方向性をはっきり打ち出したことで、各メーカーが雪崩を打ってEVシフトを宣言する可能性が出てきた。

 この動きが急加速した場合、もっとも困った立場に追い込まれるのがトヨタである。トヨタは、立場上、日本政府の国策である水素自動車の開発を中止することができない。トヨタのEV対応が遅れていることは周知の事実だが、もし各国のメーカーがEVシフトを鮮明にした場合、トヨタの状況はいっそう悪くなる。

  一方、これまでトヨタとの差が開くばかりであった日産にとっては朗報となるかもしれない。日産は水面下でEVシフトを進めているが、ルノーの傘下にある日産にとって、欧州でのEVシフトは強力な追い風となる。

 EVは技術的難易度が低く、新規参入が容易だ。EV時代には、ガソリン・エンジンやディーゼル・エンジンが作り上げてきた技術のバリューチェーンは崩壊してしまう。自動車はもはやコモディティ商品であり、自動システムなど、別な付加価値を確保しないと既存の自動車メーカーは生き残れない。

 自動車業界は最後まで残った垂直統合モデルの産業だったが、いよいよその枠組みも崩れ去ることになるのかもしれない。

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