ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

セブン-イレブンが店内レイアウトの全面刷新に乗り出した背景

 

 コンビニ最大手のセブン-イレブンが店舗レイアウトの全面刷新に乗り出した。背景にあるのは飽和したコンビニ市場と消費構造の変化である。

sinreiauto

 従来の店舗では、入り口の左手にレジカウンターがあり、右手に雑誌という配置が基本だった。雑誌を立ち読みする人が外から見えるようにして、歩行者の入店を促す仕組みである。カウンターの近くには、チルドの棚があり、カウンターの反対側にはウォークイン(飲料など陳列される大型冷蔵庫)が配置されるケースが多かった。

 新店舗では、入り口の左側に何と冷凍食品が配置される。右側にあった雑誌はスペースが縮小され、場合によってはイートイン・スペースになる可能性もある。レジカウンターは奥に移動し、総菜やコーヒーを置くためのカウンターが大幅に拡充される。

 セブン-イレブンでは、今期中に新レイアウトの店舗を1800店ほど展開するとしており、2021年までには既存店のうち1万店が新しいレイアウトになるという。
 
 一連のレイアウト変更の背景にあるのは、社会構造の変化だ。女性の社会進出が進み、食品類をコンビニで買うニーズが高まっている。これまでスーパーで購入していた商品がコンビニに並べば、スーパーから顧客を奪うことが可能となる。

 また総菜類は利益率が高く、収益拡大にも寄与する。先行テストを行った店舗では7%ほど売上高が拡大したという。コンビニ市場は完全に飽和状態となっており、これ以上の店舗の数を増やすことは事実上不可能である。
 こうした環境で業績を拡大するためには、1店舗あたりの売上高を増やしていくしかない。商品の根本的な入れ替えはリスクが大きいが、レイアウト変更による商品ポートフォリオの変更であれば、ある程度リスクを押さえながら、全体収益を拡大できる。

 もっとも総菜類は廃棄ロスのコストが高く、多数の来客が見込めない場合には逆にリスク要因にもなる。もともとの来店者数が多い、セブンならではの施策といえるかもしれない。競合他社がどのように反応するのか要注目である。

 - 社会, 経済 ,

  関連記事

sangyoukyousouryoku
残業代ゼロ政策の議論が復活。今度は一般社員への適用も検討?

 労働時間に関わらず賃金を一定にするホワイトカラーエグゼンプションが、再び議論の …

keitai
年配社員と若手社員の携帯電話論争は世代間ギャップの問題ではない

 最近、会社内における電話の使い方について、若い世代と年配世代で激しい対立がある …

peugeot
政府主導なのにお金を出すのは中国企業?日本が学んではいけない仏プジョー救済劇

 経営不振に陥っているフランスの自動車大手プジョーシトロエングループは2014年 …

gakkou
学校における「いじめ」の各国比較研究。教育プログラムの多様化はひとつの解決策

 全国都道府県教育長協議会は2015年1月、諸外国におけるいじめ問題の比較研究の …

one drive
マイクロソフトがクラウド・サービスの水準を大幅にダウン。タダで使えるという時代は終了?

 マイクロソフトが自社のクラウド・サービスの一部について、サービス内容を大幅に変 …

sumitomochiba
国内化学各社が相次いでエチレン生産から撤退。米国シェールガス革命のインパクト

 住友化学は2月2日、石油化学製品の原料であるエチレンの国内生産を停止すると発表 …

no image
TPPの議論は不毛。農業のグローバル化は想像以上に進んでいる

 世界の食料品マーケットがすごいことになっている。  福島原発以降、国産米の価格 …

hatarakumama
日本の「働くママ」の環境は最悪とのOECD報告。男女平等論で欠落している視点とは?

 OECD(経済協力開発機構)は17日、子供を持つ女性の給与格差に関する国際的な …

tokyowan
政府が来年度の経済成長見通しを発表。公共事業の実質削減で成長も鈍化

 政府は2013年12月21日、来年度の経済成長見通しを発表した。物価の変動を考 …

bukkajoushou
2%の物価目標は射程距離内。輸入インフレでも脱デフレは脱デフレ?

 総務省は9月27日、8月の全国の消費者物価指数を発表した。代表的な指標である「 …