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日本の公共インフラはボロボロ?中央道で天井崩落。無謀な公共投資のツケか?

 

 中央自動車道の笹子トンネル(全長4455メートル)で2日、コンクリート製の天井板が数十メートルにわたって崩落する事故が発生した。車3台が巻 き込まれ、現場で焼死体が確認されている。最終的な被害者数はまだ確定していない。トンネルを管理する中日本高速道路は天井板を支える器材の劣化により事故が起きた可能性を認めている。

 崩落が起こった笹子トンネルは1977年の開通。崩落した天井板は自動車が走行する部分と上部にある送風と排気を行うエリアを仕切るためのもので、厚いコンクリート製。重さは1.2トンもあり、これが100枚程度崩落したとみられている。

 この崩落が経年劣化によるものなのかはまだ明らかになっていないが、高速道路や橋梁などの公共インフラが激しく劣化していることはかねてから指摘されてきた。
 首都高速道路でもあちこちに亀裂が発見されているが、ほとんどが応急処置にとどまっている。多くの施設が昭和時代に作られており、大規模な修繕を行わなければならない時期にきているものの、十分な予算が確保できていないというのが実情だ。
 予算が確保できない最大の理由は、新規の建設工事ばかり優先してきたから。というのも、日本では公共インフラの建設は役所と政治家の利権となっており、多額の予算を獲得できない修繕工事は彼らにとって優先順位が低い。
 小泉政権の時にようやくムダな公共工事にメスが入り、新規の建設は抑制されるようになってきた。だが無謀な拡大計画のもとで過去に建設された施設は膨大な数にのぼり、現在の予算規模では修繕もままならないいうのが実情なのだ。今回の事故が経年劣化によるものだとすると、まさにそのツケが回ってきたとものといえるだろう。

 おそらく国土交通省や公共工事の利権を持つ政治家は、こういった事故をきかっけに、道路の安全性を確保するためと称して、多額の予算を要求してくるはずだ。八ッ場ダムの例を見るまでもなく、無駄な施設とはいえ一度作ってしまったものを閉鎖する勇気は日本人にはないと思われる(利権を持つ声の大きい人の意見が最優先される)。
 こういった公共インフラへの支出が再度増加すれば、せっかく消費税を増税しても、得られた財源はこうした利権にすべて消え、福祉や年金といった社会保障には回らなくなることはほぼ確実である。

 - 政治, 社会, 経済

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