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FRB次期議長は予想通りパウエル氏。現行路線の踏襲に規制緩和が加わって株高に?

 

 FRB(連邦準備制度理事会)の次期議長にジェローム・パウエルFRB理事が指名された。想定内の人事であり、イエレン氏の路線が継承される可能性が高いので、大きな混乱はないだろう。一方、パウエル氏はイエレン氏とは異なり、金融規制の緩和に積極的であることから、もう一段の株高も考えられる状況となってきた。

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 近年、FRB議長は2期8年で退任するケースが多く、現議長のイエレン氏は就任当初は2期連続の議長就任が予想されていた。だがトランプ大統領の誕生で状況が大きく変わった。

 トランプ氏は自身に近い人物を幹部で固める傾向が強く、FRB議長もこうした視点で人選を進めていた可能性がある。だがFRBは政権とは独立した形で金融政策を実施する立場であり、トランプ氏に近すぎる人物を指名することはリスク要因にもなる。
 一方、市場としては、イエレン氏が行っている現行の金融政策が維持されることが望ましいが、金融規制緩和も同時並行で進めて欲しいと考えている。

 こうした状況を総合的に考えた場合、もっともふさわしいのがパウエル氏ということになる。パウエル氏は法律が専攻で金融政策の専門家ではないが、ウォール街での経験があり実務に精通している。金融規制緩和には積極的で、共和党主流派との距離も近い。消去法的だが、現時点では最適な人事といってよいかもしれない。

 レーガン政権が誕生する直前の1979年に議長に就任したボルカー氏以降、グリーンスパン氏、バーナンキ氏、そしてイエレン氏と、エコノミストや学者など金融専門家が議長に就任している。だが、FRBの歴史を見ると実務家が就任するケースも多く、今回の人事が特別というわけではない。

  パウエル氏は現理事としてFRBの業務を行ってきたが、イエレン氏の政策に反対票を投じたことはないとされる。したがって議長就任後も、金利の引き上げは慎重に進めるというイエレン氏のスタンスを継承する可能性が高い。こうした状況において、金融規制緩和が進めば、株式市場にとってはさらにプラスとなるだろう。

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