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中国最大のECサイト「アリババ」と「楽天」を比較して分かること

 

 中国におけるインターネット通販が急拡大している。中国最大の電子商取引サービス会社であるアリババは、傘下のECサイトにおける取引高が1兆元(約13兆円)を超え、地方都市での利用が急速に伸びていることを明らかにした。

 同社グループは淘宝と天猫という二つの巨大ECサイトを運営している。両サイトにおける取引高は1兆元(約13兆円)を超える見通しで、この数値は中国全土における小売総額の5.4%に相当する。また地方都市の利用者の増加が著しく、昨年と比較して取扱高が60%増加した(主要都市は40%の増加)という。

 また利用者のプロフィールは20代が52%、30代が34%、40代が10%、50代以上が4%となっている。まだ若い利用者が多く、今後の成長余地が極めて大きいことを示している。

 このデータを日本と比較してみると面白い。ネット通販最大手の一つである楽天の取扱高は約1兆円とアリババの14分の1。日本の小売総額に占める楽天のシェアは1%以下なので、5%以上のシェアを持つアリババと比較すると楽天には成長余地がありそうにも見える。
 だが中国と日本では従来型店舗の状況が大きく異なっている。中国では従来型の小売店舗の整備が進む前に、ネット通販が普及した形となっており、結果的にネットへの移行が急速に進んでいるのだ。日本では逆に、従来型店舗の存在がネット通販普及の妨げになっている。
 また楽天の利用者は思いのほか高齢者が多い。40歳以上の利用者が約半数を占めており、今後の伸びはあまり期待できない。また東京の利用者が圧倒的に多いという点でもアリババとは大きく異なっている。

 要するに日本においては年齢層に関係なく首都圏だけでネット利用が進み、地方では既存店舗での購入が中心という構造なのだ。
 中国の状況は正反対で、どちらかというと米国市場に似ている。かつて米国ではウォルマートやKマートといった大規模小売店舗が登場すると、若い人を中心に顧客層が広がり、全土に一気に普及していった。米国では小売店の地域格差はほとんど存在しない。ネットという違いはあるが、中国も似たような展開になる可能性が高い。おそらく日本では今後、ネットの普及ペースが鈍化し、地域格差が残ったままで推移していくことになるだろう。

 楽天はこのところ、必死で海外展開への道を模索している。これらのデータを眺めてみると、楽天がなぜ海外展開を焦っているのかがよく分かる。

 - 社会, 経済

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