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英国でスタバ、Amazon、Googleの税金逃れが政治問題に。英国も劣化しているのか?

 

 米国に本社のあるグローバル企業、Amazon、スターバックス、Googleの3社が英国においてほとんど法人税を支払っていない問題で、英国議会は3社に対する批判を強めている。だが批判のボルテージを上げれば上げるほど、税制の不備と税務当局の無能さが浮き彫りになるという皮肉な状況となっている。

 3社が英国内でほとんど税金を払っていないという問題は、かなり以前から指摘されてきた。スターバックスは過去15年間でたったの1回しか税金を払っていない。
 これに対して、英国議会、公会計委員会のホッジ委員長は「言語道断である」との声明を発表し、税務当局の査察方針を変更する必要があるとの見解を示した。またマスメディアも一斉に3社を批判する報道を行っている。だが、なぜ3社が税金を払わずに済んできたのかという肝心な点については、なぜか皆触れようとしない。

 3社は複雑な税制の仕組みを調べつくし、税金を支払わなくてもよいスキームを考案、実行していると考えられている。例えば英国のスターバックスは、英国で発生した利益を、オランダの関連会社にロイヤリティを支払う形で消滅させている。英国ではみかけ上、利益が発生しないので課税の対象とならない仕組みだ。他の2社も同じような節税スキームである可能性が高い。

 同社の取り組みは不誠実ではあるかもしれないが、脱税と認定することは難しい。すくなくとも、これまでの法解釈や脱税の前例に照らし、税務当局は追徴に踏み切ることに躊躇したと思われる。議会からの圧力を受けて、ようやく同社は当局との交渉を始めており、何らかの形で税金を納めることになる可能性が高いという。

 国際的な税務をよく知る専門家は、今回の英国の過剰ともいえる反応は少し意外だという。英国はどちらかというと、外国資本に対して安い税金を提示し、税金の高い国から資金を集めてくる策略を得意とする国。英国が発明したタックスヘブンはその典型といってよい。税金が高い国の企業は皆タックスヘブンに資金を移し、自国の税金を逃れている。英国にはだまっていても世界からお金が集まる仕組みだ。
 だが今回の件では、英国はむしろ「してやられる側」に回ってしまっている。本来なら、3社を批判するのではなく、むしろ他国にある3社の現地法人から英国に資金が回ってくるよう税制を整えるのが彼らの戦略であった。だが今の英国にその余裕はないようである。

 Amazonの税金逃れ問題は日本でも起こっている。同社の日本法人が消費税を払っていないというのである。同社は税務当局との話し合いを行い、消費税についてはすでに納入しているといわれる。だが同社がどの程度支払いを行っていなかったのか?、交渉の結果どうなったのか?、という実態は依然不明のままだ。
 実は国内には、政治力を駆使して税金を支払っていない企業が多数存在している。外資系企業の節税が社会問題になってしまうと、税金を支払わない国内企業に対する社会問題に発展しかねない。本音では、税務当局は外資系の節税行為には、関わりなくないのである。

 - 政治, 社会, 経済

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